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• （有）フジヤ書店 （北海道網走市）

リアル鬼ごっこのあらすじは、全国５００万の「佐藤」姓を皆殺しにせよ。―西暦３０００年、国土はある日突然、7日間にわたる大量虐殺を決行した。生き残りを誓う大学生・佐藤翼。眼前で殺されていく父や友｡陸上選手の翼は、幼い頃に生き別れた妹を探し出すため死の競争路を疾走する。奇抜な発想とスピーディな展開が若い世代を熱狂させた大ベストセラーの文庫版です。　読んだ感想は、奇想天外な設定とスケールの大きな殺戮ゲーム。それらから、狂気が内在する著者の世界観を感じることができました。「リアル鬼ごっこ」が教えてくれる足元の床が抜け落ちるリアルな恐怖がありました。本作品「リアル鬼ごっこ」がベストセラーとなったことは、出版業界の常識を覆すありえない設定だったことと、肝心の本の内容も、それに負けず劣らず、ぼくたちの価値観をひっくりかえされた構成でした。突然、鬼ごっこという名の非日常に放り込まれた主人公・佐藤翼は、狂った世界の中で、疾走します。ただひたすら疾走する翼の姿はとても美しいです。常識をもぶっちぎって疾走する、山田悠介さんの走るフォームに重なりました。私達も走りつづけて、この生き苦しい時代の空気を突き抜け、

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（2009年8月28日）