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バール、コーヒー、イタリア人 グローバル化もなんのその

光文社新書 296

出版社名 光文社
出版年月 2007年3月
ISBNコード 978-4-334-03396-5
4-334-03396-2
税込価格 792円
頁数・縦 234P 18cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 1日に3000万杯ものエスプレッソが消費されるイタリア。そんなイタリアに、グローバリゼーションの代名詞「スターバックス」が一軒もないのはご存知ですか? スタバもなければ、コンビニももちろんない。「どうして、夜中に買物しなきゃいけないんだ?=夜は寝るもんだ」。すごく当たり前の論理なのに、目からウロコが落ちるのはなぜなのでしょう?著者は、『スローフードな人生を!』(新潮文庫)で、日本におけるスローフード運動に大きく貢献した島村菜津氏。イタリア人にとっての「コーヒー(エスプレッソ)」文化を、緻密に深く掘り下げてくることで見えてくる、イタリアの文化的底力とは?そこにこそ世界のスタバが出店を尻込み(?)する、アンチグローバル化の航海術が秘められているのかもしれません。

    (2014年3月17日)

商品内容

要旨

バールとは何か?単にお酒を提供するカウンター形式の店でもないし、喫茶店とも少し違う。コーヒー(エスプレッソ)に軽食でも大丈夫なら、お酒におつまみでもかまわない。気軽に入れる立食中心の店で、時にケーキ屋やジェラート屋、タバコ屋、トトカルチョ屋、コンビニにも化ける。そんなバールが、人口五八〇〇万の国に、個人経営の店を中心に一五万五六〇九軒も存在する(二〇〇六年)。そして、イタリア人の九八パーセントがバールを利用し、外食費の三分の一をも投じている。イタリアの象徴、そして、スタバ化、マクドナルド化に抗う最後の砦としてのバールの魅力を、書き尽くす。

目次

第1章 イタリアのバールとは?
第2章 バールをめぐる大疑問
第3章 わがままな注文が、ファンタジーを育てる
第4章 一杯飲み屋としてのバール
第5章 みんな違って、みんないい、地方色の豊かさ
第6章 イタリア人がコーヒーを手にするまで
第7章 コーヒーをめぐるおもしろ名言集
第8章 コーヒーの経済学
第9章 イタリアのバールに学ぶ、グローバル時代の航海術

出版社・メーカーコメント

日本の食の危機が叫ばれている中で、解決のヒントは国内ではなく、イタリアにあった。スターバックスもマクドナルドもないイタリアのバール文化。日本のスローフード運動の先駆となった著者が、イタリアの食文化を紹介しながら、真の豊かな生き方を提唱。

著者紹介

島村 菜津 (シマムラ ナツ)  
1963年福岡県生まれ。東京芸術大学芸術学科卒業。十数年にわたって取材したイタリアの食に関する『スローフードな人生!』(新潮文庫)は、日本におけるスローフード運動の先駆けとなった。著書に『エクソシストとの対話』(小学館、21世紀国際ノンフィクション大賞優秀賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)