遠ざかる家
出版社名 | 小学館 |
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出版年月 | 2008年6月 |
ISBNコード |
978-4-09-386216-5
(4-09-386216-8) |
税込価格 | 1,540円 |
頁数・縦 | 239P 20cm |
商品内容
要旨 |
「あのゼラニウムの絵は、どこへ行ってしまったのだろう」兄からの電話が、すべての始まりだった。やがて、男は知ることになる。五歳の少女が、長い時間を堰きとめられて、ひっそりと生きつづけてきたことを―。答えは、少女が知っている。四十余年の歳月。記憶の死角が仕掛けた「謎」。そこに執着する兄弟。著者畢生の新境地。 |
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出版社 商品紹介 |
幼少期の記憶に残る1枚のゼラニウムの絵。すべては、そこから始まった−−。ミステリ的興趣を盛り込んだ、2年ぶりの書き下ろし小説。 |
おすすめコメント
幼少期の記憶に残る一枚のゼラニウムの絵。すべては、そこから始まった。ミステリ的興趣を盛り込んだ、片山恭一2年ぶりの書き下ろし小説
出版社・メーカーコメント
語り手は、一人暮らしを続ける47歳歯科医・和也。実家の父親の看病を名目に妻は不在、大学生になる2人の息子も家を出ている。3歳になるアメリカン・ショートヘアと自適の生活を続けていたが、NHKに勤務する兄・靖彦がアルコール依存症のため緊急入院したことから、物語は動き出す。記憶のなかに留まる、ゼラニウムを描いた1枚の油絵を発端に、入院先の病室から問わず語りに幼少期の記憶を紐解いていく兄。やがて、その絵は、彼ら兄弟の亡き父が描いたものであることへと逢着する。そして、ゼラニウムとともにその絵に描かれていた少女は、戦時中に5歳で亡くなった叔母であった。同じく5歳で亡くなった彼らの妹と同じ、明子という名の――。