• 本

冥顕の哲学 2

いま日本から興す哲学

出版社名 ぷねうま舎
出版年月 2019年1月
ISBNコード 978-4-906791-98-9
4-906791-98-0
税込価格 3,080円
頁数・縦 332P 20cm
シリーズ名 冥顕の哲学

商品内容

要旨

死と死者の領域、今日これほどに「大きな物語」はない。ここで沈黙するのではなく、発信するとすれば、どんな戦略を要するのか。日本中世以来の伝統思想(大伝統)、明治から大正への近代化の苦闘(中伝統)、そして戦後、脱近代に至るまでの曲折に満ちた歩み(小伝統)。視野を変え、焦点深度を転換して、真新しい哲学のフィールドを拓こうとする。「語りえぬもの」という呪縛を離れ、先人が陥った隘路に学びつつ、この時代の閉塞を引き裂く言葉とアイデアを模索する力業。生を導く普遍的な価値と規範の再生はありうるのか。

目次

伝統思想から哲学へ
1 日本から哲学する(日本発の哲学―その可能性をめぐって
批判的思惟の有効性―マルクス主義と日本思想史
比較思想という視座
公共性と他者―日本思想の立場から)
2 近代日本哲学と仏教―批判的考察(仏教の非宗教的理解―和辻哲郎
ファシズム/ニヒリズム/日本―西谷啓治批判序説
科学/国家/道元―橋田邦彦と『正法眼蔵』
禅から井筒哲学を考える
社会性から宗教へ―今村仁司の清沢満之論)
3 脱近代に抗して(国家/宗教/倫理―脱近代の中で)
果てしなき螺旋の途上にて

著者紹介

末木 文美士 (スエキ フミヒコ)  
1949年生まれ。78年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻、仏教学、日本思想史、比較思想。現在東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、放送大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)