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夜露死苦現代詩

出版社名 新潮社
出版年月 2006年8月
ISBNコード 978-4-10-301431-7
4-10-301431-8
税込価格 1,760円
頁数・縦 283P 19cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 村上春樹に「サブカルの山頭火」と言わせるほどに巧みに言葉を嗅ぎ分ける都築響一氏。彼が日本各地を訪ねて蒐集した切実でリアリティ溢れる言葉の数々を、現代詩界のいったい誰が書けるでしょう。寝たきり老人の独り言「オムツのなかが犯罪でいっぱいだ」、点取り占いの「今日は握手をして別れよう 6点」、大きな湯呑みに連ねられた説教・・・図らずも現代詩のアウトサイダーとして生きる人々が投げ掛ける直球は妙な説得力が感じられます。あとがきにかえて書かれた「相田みつを美術館訪問記」も、目をそむけずに夜露死苦おねがいします。

    (2014年3月29日)

商品内容

要旨

寝たきり老人の独語から暴走族の特攻服、エミネムから相田みつをまで―言葉の直球勝負17本。

目次

痴呆系―あるいは胡桃の城の山頭火
点取占い―あるいはショウユ味のシュールレアリスム
木花開耶姫の末裔たち―あるいは湯に煙るお色気五七五
池袋母子餓死日記―あるいは遺書という暗楽詩
死刑囚の俳句―あるいは塀の中の芭蕉たち
玉置宏の話芸―あるいは分速360字のトーキング・ポエトリー
32種類の『夢は夜ひらく』―あるいは無限連鎖のモノローク
仏恥義理で愛羅武勇―あるいは暴走する刺繍の詩集
最大の印税が最高の賞賛である―あるいはヒップホップする現代詩
あらかじめ答えられたクイズ―あるいは反省と感謝のループ
少年よ、いざつむえ―あるいは輝ける言葉のサラダ
肉筆のアクション・ライティング―あるいはインターネットのエロ事師たち
アイ・シング・ザ・ボディ・エレクトリック―あるいは箱の中の見えない詩人たち
人生に必要なことは、みんな湯呑みから教わった―あるいは詠み人知らずの説教詩
ヒトが生んでヒトが驚く―あるいは見世物小屋の口上詩
肉体言語としてのラップ・ミュージック―あるいは渋谷の街の即興歌人

出版社
商品紹介

暴走族の刺繍文字、ラップの歌詞、玉置宏の名話芸、エロサイトの誘い文句――誰もが知っているこの言葉には仰天するような詩的パワーが隠されていた。

著者紹介

都築 響一 (ツズキ キョウイチ)  
1956年、東京生まれ。「POPEYE」「BRUTUS」両誌の編集を経て、全102巻の現代美術全集「ArT RANDOM」(京都書院)、大竹伸朗作品集「SO」(UCA)など美術、デザイン等の分野で編集・執筆活動を続ける。1993年、東京の居住空間を集めた「TOKYO STYLE」を発表。「珍日本紀行」で第23回木村伊兵衛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)