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「クラシック音楽」はいつ終わったのか? 音楽史における第一次世界大戦の前後

レクチャー第一次世界大戦を考える

出版社名 人文書院
出版年月 2010年9月
ISBNコード 978-4-409-51110-7
4-409-51110-6
税込価格 1,650円
頁数・縦 144P 19cm

商品内容

要旨

芸術表現につきつけられたアポリア。落日しつつある西洋社会の閉塞感のなかに胚胎し、続く大戦経験がもたらした表現とは?前衛芸術、録音メディアの登場、ジャズの熱狂、音楽の国有化…音楽史の切断面への試論。

目次

第1章 戦争の「前」と「後」―音楽史の亀裂としての第一次世界大戦(アヴァンギャルドの誕生
アメリカ・ポピュラー音楽の勃興
録音音楽の時代
音楽における国際主義
国有化される音楽?)
第2章 モダニズムからアヴァンギャルドへ―大戦勃発前に起きたこと(戦争の予感
戦場となる演奏会場
シェーンベルクと不協和音の解放
ストラヴィンスキーとリズムの解放
未来派とノイズの解放)
第3章 熱狂・無関心・沈潜―戦中の音楽状況(「精神の戦い」としての第一次世界大戦
総動員体制の中の音楽?
世代交代期としての第一次世界大戦
出兵した作曲家たち
亡命者たちの音楽
内なる戦争体験)
第4章 社会の中の音楽―パウル・ベッカー『ドイツの音楽生活』をめぐって(音楽は社会が作る
音楽における資本主義への批判
音楽社会学的テーゼの反転―ベッカーからアドルノへ
最後の啓蒙主義者としてのベッカー?
音楽を通した国際的融和の希求
戦争がもたらしたもの)
第5章 音楽史における第一次世界大戦とは何だったか―戦間期における回顧から(一九二〇年代の音楽と新古典主義
ハインリッヒ・ベッセラー「音楽聴取の根本問題」と戦前音楽文化への批判
ベッサーラーと「行動する音楽」の美学
ベッセラーの思想とユーゲント運動)

著者紹介

岡田 暁生 (オカダ アケオ)  
1960年生まれ。大阪大学大学院博士課程退学。現在、京都大学人文科学研究所准教授。文学博士。専攻は音楽学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)