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異邦の香り ネルヴァル『東方紀行』論

講談社文芸文庫 のH1

出版社名 講談社
出版年月 2019年7月
ISBNコード 978-4-06-516676-5
4-06-516676-4
税込価格 2,640円
頁数・縦 521P 16cm

商品内容

要旨

ウィーン、カイロ、シリアを経てコンスタンチノープルへ。『東方紀行』は異国への憧憬と幻想に彩られながら、オリエンタリズムの批判者サイードにさえ愛された、遊歩者ネルヴァルの面目躍如たる旅行記であった。四十代で縊死、時を経てプルースト、ブルトンらにより再評価された十九世紀ロマン派詩人の魅力をみずみずしい筆致で描く傑作評論。読売文学賞受賞。

目次

遊歩への誘い
旅人が名前を失うとき
女の都
女神の島
迷路の中へ
逆説と真理
奇想のピラミッド
レバノンの一角獣
惑乱するカリフ
夢の波
地底世界とフロイト
幻想的家系図
寛容の帝国
蕩児の帰還
夜の果てへの旅

おすすめコメント

プルーストが、ブルトンが、サイードが愛した、フランスのロマン派詩人・作家のネルヴァル。19世紀にパリからトルコの旧都コンスタンチノープルまで旅歩いた傑作紀行文『東方紀行』に、「“異邦人としての自己”を描く文学的先駆性」を読む意欲的評論。読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞作。

著者紹介

野崎 歓 (ノザキ カン)  
1959・1・21〜。フランス文学者。東京大学文学部仏文科卒業。同大学院博士課程中退。東京大学文学部教授を経て、放送大学教養学部教授。2000年、ジャン=フィリップ・トゥーサン作品の翻訳によりベルギー・フランス語共同体翻訳賞、2001年、『ジャン・ルノワール 越境する映画』でサントリー学芸賞、2006年、『赤ちゃん教育』で講談社エッセイ賞、2011年、『異邦の香り―ネルヴァル『東方紀行』論』で読売文学賞(研究・翻訳賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)