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現代フィリピンの地殻変動 新自由主義の深化・政治制度の近代化・親密性の歪み

出版社名 花伝社
出版年月 2023年3月
ISBNコード 978-4-7634-2054-1
4-7634-2054-2
税込価格 2,200円
頁数・縦 280P 21cm

商品内容

要旨

かつての「つながりで貧困を生き抜く社会」は、いかに変容したのか―。グローバルなサービス産業への特化による著しい経済成長と社会福祉の充実。急激な社会変化のなかで、ドゥテルテによる強権政治はなぜ熱狂的支持を得たのか?新自由主義に呑み込まれる現代フィリピンを、緻密なフィールド調査から多面的に描き出す。

目次

問題の所在(序論 新時代のフィリピン人―なぜ「規律」を求めるのか
批判的序論 2010年代のフィリピン政治をどう理解するか―社会民主主義への転換)
第1部 フォーマリティへの欲望(揺らぐ寡頭制―ディナガット州における革新政治の展開
包摂的成長と再定住の政治―2010年代におけるマニラの空間再編
「レッドテープ」からの脱却―法制度と執行体制の整備による非属人的制度の模索)
第2部 ままならないインティマシー(再編される親密性―生政治と死政治に引き裂かれる人々
「親しみやすさ」の複数性―コールセンターとKTVの労働世界
OFWの身体に対する「遅い暴力」―農村男性の出稼ぎ先における痛みをめぐって ほか)
結論にかえて(現代フィリピンにおける時間/テンポの加速と揺らぎ―継ぎはぎされる「変化への希求」)

著者紹介

原 民樹 (ハラ タミキ)  
早稲田大学アジア太平洋研究センター助教。1985年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。専門は政治学・フィリピン地域研究
西尾 善太 (ニシオ ゼンタ)  
立命館大学大学院先端総合学術研究科特別研究員(PD)。1989年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。専門は都市人類学
白石 奈津子 (シライシ ナツコ)  
大阪大学大学院人文学研究科講師。1988年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程単位取得退学。博士(地域研究)。専門は文化人類学・農村社会学
日下 渉 (クサカ ワタル)  
東京外国語大学総合国際学研究院教授。1977年生まれ。九州大学大学院比較社会文化学府博士課程単位取得退学、京都大学人文科学研究所助教、名古屋大学大学院国際開発研究科准教授を経て現職。博士(比較社会文化)。専門はフィリピン地域研究
飯田 悠哉 (イイダ ユウヤ)  
愛媛大学農学部食料生産経営学コース研究員。1986年生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程指導認定退学。専門は農業・食料社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)