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ポストフェミニズムの夢から醒めて

出版社名 青土社
出版年月 2025年9月
ISBNコード 978-4-7917-7733-4
4-7917-7733-6
税込価格 2,640円
頁数・縦 236,6P 19cm

商品内容

要旨

フェミニズムの終焉をかたる「ポストフェミニズム」の時代を経て、私たちは再びその盛り上がりに立ち会っているといわれる。だがそこで喧伝される「新しいフェミニズム」の実像と、その向かう先は果たしてどこまで理解されているだろうか。ネオリベラリズムと結託した「リーン・イン」や「女性活躍」の欺瞞を問い、セックスワーカーやトランスジェンダーへの差別、「慰安婦」問題などそこからこぼれ落ちるものにまなざしを向けることで、見えてくるものとは。フェミニズムをあきらめないための、たしかなる提言。

目次

1 ポストフェミニズムの時代に可視化されるもの(憧れと絶望に世界を引き裂くポストフェミニズム―「リーン・イン」、女性活躍、『さよならミニスカート』
ポストフェミニズムとネオリベラリズム―フェミニズムは終わったのか
ネオリベラルな家父長制と女性に対する暴力
可視化するフェミニズムと見えない絶望―ポストフェミニズムにおける(再)節合に向けて
ポストフェミニズムから99%のためのフェミニズムへ
『逃げ恥』に観るポストフェミニズム―結婚/コンフルエント・ラブ/パートナーシップという幻想)
2 不可視化されるものとフェミニズムの未来(「慰安婦」を忘却させる植民地主義とポストフェミニズム―『帝国の慰安婦』、スピヴァク、ポストコロニアル
フェミニズムは右傾化したのか?―ネオリベラル・フェミニズムの世界
AV新法をめぐるフェミニズムの混乱
安倍/統一教会問題に見るネオリベラル家父長制―反ジェンダー運動とネオリベラリズムの二重奏
99%のためのフェミニズムと私たち
リーン・イン・フェミニズム批判と田中美津の“どこにもいない女”
「#MeToo」と「Ni Una Menos」から)

著者紹介

菊地 夏野 (キクチ ナツノ)  
1973年、宮城県生まれ。名古屋市立大学大学院人間文化研究科教員。専門は社会学、ジェンダー/セクシュアリティ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)