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天使も踏むを畏れるところ 上

出版社名 新潮社
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-10-332814-8
4-10-332814-2
税込価格 2,970円
頁数・縦 545P 20cm
シリーズ名 天使も踏むを畏れるところ

商品内容

要旨

お濠を越えた空襲の炎は、明治宮殿を焼き尽くした。敗戦から15年、初の民間出身の美智子妃に沸いた皇太子の結婚を経て、皇居「新宮殿」造営計画がようやく本格的に動きはじめる。「チーフアーキテクト」を委嘱されたのは、戦前、フランク・ロイド・ライトのもとで働き、日本の伝統建築と欧米のモダニズム建築、双方に精通する建築家・村井俊輔。「象徴天皇」、そして民主国家となった新しい日本にふさわしい、ひらかれた宮殿のかたちがあるはずだ―。村井は、これまでの住宅建築の経験と、桂離宮や京都御所、若き日に訪ねた北京の紫禁城などを参照しながら、建設省から宮内庁に出向してきた技官の杉浦とともに、この世紀の大プロジェクトに着手する。『火山のふもとで』に連なる、かつてない密度とスケールの大長篇。

出版社・メーカーコメント

敗戦から15年、皇居「新宮殿」造営という世紀の難事業に挑む建築家・村井俊輔。彼を支える者、反目する者、立ちはだかる壁……。戦前から戦中、戦後、高度成長期の日本社会と皇室の変遷を辿り、理想の建築をめぐる息詰まる人間ドラマを描き尽くす、かつてない密度とスケールの大長篇。『火山のふもとで』前日譚ついに刊行!

著者紹介

松家 仁之 (マツイエ マサシ)  
1958年、東京生まれ。編集者を経て、2012年、デビュー長篇『火山のふもとで』を発表。同作で読売文学賞受賞。2013年『沈むフランシス』、2014年『優雅なのかどうか、わからない』、2017年の『光の犬』で河合隼雄物語賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞、2021年『泡』を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)