東芝原子力敗戦
| 出版社名 | 文藝春秋 |
|---|---|
| 出版年月 | 2017年6月 |
| ISBNコード |
978-4-16-390674-4
(4-16-390674-6) |
| 税込価格 | 1,760円 |
| 頁数・縦 | 263P 19cm |
商品内容
| 要旨 |
二〇〇六年、米原発メーカー・ウエスチングハウス買収をきっかけに、解体の危機へと追い込まれた東芝。経産省の思惑、国策にすがる幹部、暴走する原子力事業部員の姿を、社内極秘資料を元にあますところなく描く。『日経ビジネス』在籍時代からスクープを連発した、第一人者によるノンフィクション決定版。 |
|---|---|
| 目次 |
プロローグ そこに悪意はあったか |



おすすめコメント
〜サラリーマン全体主義は終わった〜 東芝原子力事業の暴走と、それを糊塗するためにほぼ全事業部で行われた粉飾には、何千人もの東芝社員が関わった。(中略)まさに「滅私奉公」「全社一丸」だ。そのやり方では、もはやグローバル競争に勝てないことを、我々は知っている。(エピローグより) 〈件名 RE:今期の件 E&Yが暴れていて、手を焼いています。財務部から新日本へプレッシャ(原文ママ)もお願いしています。東京側でのご支援も宜しくお願いします。〉(2013年3月28日付) 東芝社内で経営陣が交わした粉飾メールをすっぱ抜き、浜松町本社を震撼させた著者。それだけではない。原子力事業部キーマンの「手帳」、驚くほど緻密に出来事を記録した社内「週報」、そして社内外の原子力事業関係者の動きを記した極秘資料を入手。時に東芝幹部を追い詰め、会見の場に引きずり出してきたスクープ・ジャーナリストが、『月刊文藝春秋』『週刊文春』「文春オンライン」を中心に執筆した記事に、大幅な加筆修正を加えて書籍化した。全ビジネスパーソン必読の「19万人企業滅亡記」 プロローグ 東芝が現在の惨状に陥った背景には、原子力事業部の田窪昭寛主席主監と、資源エネルギー庁今井尚哉次長の親密な関係があった。第1章 原子力ルネサンス(2006年〜2010年) 「テレビやスマホの代わりに原発を輸出すればいい」という経産省の思惑。その国策に乗った東芝・西田厚聰社長には、経団連会長への野心があった。第2章 東日本大震災(2011年〜2012年) 次々と水素爆発を起こす福島第一原発。メーカーとして最大の危機を迎えてなお「原発輸出」にまい進する佐々木則夫社長を支えたのは、田窪昭寛主席主監だった。第3章 粉飾決算(2013年〜2014年) 買収した米原発機器大手・ウエスチングハウスの減損を隠すため、巨額の粉飾に走る幹部。社内を飛び交うメールからは、粉飾指南役の陰もちらつく。第4章 破滅への道程(2015年〜2017年) 第二の減損発覚で、土俵際まで追い詰められた東芝。優良事業の売却を繰り返し、残るのは原発事業のみ。東芝本体が倒産の危機に瀕している。第5章 原発ビジネスの終焉(1956年〜2017年) 原発事業は、軍需との両目的で初めて採算が取れる。「国策」への協力を決断したかつての東芝社長、土光敏夫と現経営陣の違いは何か。 ほか