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時間と死 不在と無のあいだで

出版社名 ぷねうま舎
出版年月 2016年10月
ISBNコード 978-4-906791-62-0
4-906791-62-X
税込価格 2,530円
頁数・縦 202P 20cm

商品内容

要旨

時間を問い、死の問題に肉迫し、常識的な世界像を脱臼させてきた哲学の道の到達点を示す書下し、さて、この断崖からどこへ跳躍を?カントを出発点として、大森荘蔵の哲学と対話をつづけ、アリストテレス、アウグスチヌス、ヘーゲル、ベルクソン、そしてサルトルからデリダまで、あらゆるタイプの時間論を視野に構築された「不在の哲学」。その切っ先は死の「残酷な意味を剥奪する」地点に至った。「私」が死ぬとは、絶えず湧き出す、新たな“いま”から消滅すること、「有」から「無」への転換ではなく、「不在」から「無」への転換、あらゆる意味で「不在」である「私」が、失うもののない転換なのである。

目次

第1章 時間と「時間」という概念(現在・過去・未来は時間の必然的な存在性格であるのか?
空虚な時間 ほか)
第2章 過去が「もうない」とはいかなることか?(想起と過去
大森荘蔵の時間論を批判する ほか)
第3章 現在が「ある」とはいかなることか?(アリストテレスの“いま”
アウグスチヌスの現在中心主義 ほか)
第4章 未来は「まだない」のか?(未来の非存在)
第5章 「私」の死(超越論的統覚と「現存在の感じ」
物自体と英知体 ほか)

著者紹介

中島 義道 (ナカジマ ヨシミチ)  
1946年生まれ。東京大学法学部卒。同大学院人文科学研究科修士課程修了。ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士)。電気通信大学教授を経て、現在は哲学塾主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)