• 本

さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生

出版社名 集英社
出版年月 2006年11月
ISBNコード 978-4-08-781368-5
4-08-781368-1
税込価格 1,760円
頁数・縦 349P 20cm

商品内容

文学賞情報

2006年 第4回 開高健ノンフィクション賞受賞

要旨

サリン実行犯と東大助教授親友2人の運命を分けたものは?第4回開高健ノンフィクション賞受賞作。

目次

第1部 出来事(苦行―中目黒発・東武動物公園行
筋書―アリジゴクの仕掛け
創発―行為は気づきに先立つ ほか)
第2部 証言(拉致―騙された罪の重さ
調教―現象と詐術の接木
麻酔―窒息するニューロンたち)
第3部 伝言(手紙 さよなら、サイレント・ネイビー)

出版社
商品紹介

本年度、開高健ノンフィクション賞受賞作。現役東大助教授・伊東乾が存在をかけて追いつめた「同級生の大罪」。裁かれるべきは誰なのか。

おすすめコメント

なぜ友は「あのような犯罪」を犯さなければならなかったのだろうか?地下鉄サリン事件の実行犯、豊田亨被告。旧友が陥った罠を探るために、追体験してみようと、作者は地下鉄に乗り込んだ。膨大な資料がありながら、肝心なポイントが見えないオウム問題を、実際に行動しながら捉え直そうとする。「メディア情宣」をライフワークとして追っていた筆者は、同じ問題の根がオウムや同時多発テロなどに繋がることに気づく。豊田被告の学生時代の人間的な姿や、「出家」直前にまとめられた修士論文などから、オウムの問題は特異事件ではなく、現在もなお続いている事件群の代表例であることが明らかになっていく。後始末はすべて「誰かが黙って責任を取る」。これをずっと繰り返しているから、1945年も1995年も、そして今も、何一つ本当には裁かれないし、日本は何ひとつ変わらない……。極刑を宣告されたまま黙って責任を取る姿勢を貫こうとする旧友に対して、いま何がなされるべきか?第4回開高健ノンフィクション賞受賞作。

出版社・メーカーコメント

衝撃のノンフィクション・ミステリーの登場!選考会騒然、評価二分。刊行前から各メディア取材殺到。現役東大助教授・伊東乾が存在をかけて追いつめた「同級生の大罪」。裁かれるべきは、はたして誰なのか。第4回開高健ノンフィクション賞受賞作。

著者紹介

伊東 乾 (イトウ ケン)  
作曲家=指揮者。1965年1月27日東京生まれ。作曲を松村禎三、近藤譲、故松平頼則、高橋悠治、ピアノを石黒晶、チェロを故橘常定の各氏に師事。第一回パシフィック・ミュージック・フェスティバルで、故レナード・バーンスタイン、ルツェルン音楽祭アカデミーでピエール・ブーレーズに指導を受ける。東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程中退、同総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程修了。Ph.D。90年第一回出光音楽賞、93年東京都制五〇周年国際管弦楽作曲コンクール第一位など受賞。97〜99年テレビ朝日系列「新題名のない音楽会」音楽アドバイザー、この間98年、故ジョン・ケージの遺作「オーシャン」管弦楽監督としてニューヨーク、マース・カニングハム舞踊団と共演。2000年より東京大学大学院情報学環助教授(作曲=指揮・情報詩学研究室)。読売新聞東京本社、読売日本交響楽団などの協力による「アート・テクノロジ・ブレイン」レクチャーコンサートシリーズ、松下電機産業、島津製作所の技術協力によるメディア・マインドコントロール脳機能可視化測定、それらの結果を生かした広島・長崎原爆投下六〇周年平和祈念行事など、基礎研究と演奏、創作、教育を横断するプロジェクトを展開。「こども平和タスクフォースCAPITO」代表。『さよなら、サイレント・ネイビー―地下鉄に乗った同級生』で、第4回開高健ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)