書店レビュー
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いい移動をしたい
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- すぐじ書店 (長野県長野市)
ノーベル文学賞に一番近いと言われている村上春樹さんの作品。発表まではしばし時間がありますが、この作品はなんというんでしょうか?作品が意図していることに対して的外れな、あるいは国語力の問題の可能性もありますが、個人的にはいままでの私の時間について随分と省察させられました。物理的な移動だけでなく時間もまた過去から現在、現在から未来へと絶え間なく移動していて、そんなことは当たり前だボケと言われればそれまでですが、そんな厳然たる事実さえも普段忘れているというか意識したことがほとんどなかったことに対して唖然としました。これを機にいい移動をできるよう心掛けていきたいですね。
(2012年10月5日)
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おすすめ度
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商品内容
要旨 |
「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。 |
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おすすめコメント
15歳の誕生日、少年は夜行バスに乗り、家を出た。一方、猫探しの老人・ナカタさんも、なにかに引き寄せられるように西へと向かう。暴力と喪失の影の谷を抜け、世界と世界が結びあわされるはずの場所を求めて。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985)『ねじまき鳥クロニクル』(1994)に続く、1600枚の大作です。