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唯幻論物語

文春新書 455

出版社名 文藝春秋
出版年月 2005年8月
ISBNコード 978-4-16-660455-5
4-16-660455-4
税込価格 759円
頁数・縦 212P 18cm

商品内容

要旨

「本能が壊れた動物である人間は、現実に適合できず、幻想を必要とする。人間とは幻想する動物である」。知的刺激に満ちた、この“唯幻論”は、どのようにして生まれたのか―。物心ついたときから、奇妙な強迫神経症に悩まされてきた著者は、フロイドの精神分析に出会うことで、その正体を探ろうとする。そして、一見、幸福な親子関係に潜んでいた自己欺瞞、母親の「愛情」こそ、神経症の原因だった…。人間という存在の不可思議さに瞠目させられる一冊。

目次

第1章 精神分析と唯幻論
第2章 神経症
第3章 母の術策
第4章 反復強迫
第5章 現実感覚
第6章 母と父
第7章 葛藤
第8章 史的唯幻論

おすすめコメント

「私の強迫神経症の原因は、無条件を装った母の愛だった―」。フロイドとの出会いによる解放、更に独自の理論へと、多くの人々を魅了してきた思索のドキュメント。

著者紹介

岸田 秀 (キシダ シュウ)  
昭和8(1933)年、香川県善通寺市生まれ。早稲田大学文学部心理学科卒。和光大学名誉教授。人間は本能が壊れて幻想の中に住む動物であるとし、精神分析の手法を広く歴史、社会、集団へと適用する文明批評家として活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)