
感染症は世界史を動かす
ちくま新書 580
出版社名 | 筑摩書房 |
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出版年月 | 2006年2月 |
ISBNコード |
978-4-480-06286-4
(4-480-06286-6) |
税込価格 | 902円 |
頁数・縦 | 286P 18cm |
書店レビュー
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見えない恐怖に、どう対処してきたのか
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- (有)フジヤ書店 (北海道網走市)
宗教との関わりが深かった、ハンセン病。劣悪な生活環境が背景となって広がった、ペスト。ルネッサンス期に猛威をふるった梅毒は、コロンブスが大陸から持ち込んだと言われ、イギリス王室やシューベルト、モーパッサンなどの著名人も多数患っていた。産業革命期のロンドンは、労働者の生活・職場環境共にひどく、5人に1人が結核で死亡していた。そして、第一次世界大戦を終結させた、スペインかぜ。それぞれの時代を特徴づける感染症が、存在したのである。最後には、新型インフルエンザについても触れ、対策法も述べている。「感染症は、一人を救いたいと思ったら、その周囲の人、全てを助けなければならない病気だ。現代に浸透した、個人主義と相反する面を持っている。」と書く著者は、だからこそ今、読んで欲しいと訴える。
(2006年4月3日)
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商品内容
要旨 |
微小な細菌やウイルスなどの病原体が、そのときの政治や社会に与えた影響について、私たちの認識はどこかあやふやである。たとえば中世ヨーロッパに壊滅的な打撃を与えたペストについても、なぜ始まり、どのように終わったかについて、はっきりした結論が得られているわけではない。では、人類はその見えない恐怖にどう対処して来たのだろうか。そして、目の前の最大の脅威=新型インフルエンザとは何か。ハンセン病、ペスト、梅毒、結核、スペインかぜなど、人類史を大きく動かした感染症の歴史から、新型インフルエンザの脅威とその対策を考える。 |
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目次 |
第1章 聖書に描かれた感染症 |