• 本

誘拐

ちくま文庫

出版社名 筑摩書房
出版年月 2005年10月
ISBNコード 978-4-480-42154-8
4-480-42154-8
税込価格 864円
頁数・縦 361P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  •  文章にはいささかの遊びもなく、最初から最後まで緊張感の連続である。幼児誘拐 殺人という事件の残忍さよりも、容疑者を含め関わりあった人たちの境遇を伝えようとする思いがみえる。丹念な取材に基づくこれらの記述は、戦後復興期の陰の部分を浮き彫りにする。そういったなかで、著者の犯人に対する目はやさしい。犯人の墓を前に遺言を聞き主任捜査員が漏らしたひと言「落としたのはおれだけど、裁いたのはおれじゃない」。このように言わせるほど犯人の最後は潔かったという。(のり)

    (2005年12月27日)

商品内容

要旨

東京オリンピックを翌年にひかえた1963年、東京の下町・入谷で起きた幼児誘拐、吉展ちゃん事件は、警察の失態による犯人取逃がしと被害者の死亡によって世間の注目を集めた。迷宮入りと思われながらも、刑事たちの執念により結着を見た。犯人を凶行に走らせた背景とは?貧困と高度成長が交錯する都会の片隅に生きた人間の姿を描いたノンフィクションの最高傑作。文藝春秋読者賞、講談社出版文化賞受賞。

目次

発端
展開
捜査
アリバイ
自供
遺書

著者紹介

本田 靖春 (ホンダ ヤスハル)  
1933年、朝鮮に生まれる。55年、早稲田大学政経学部新聞学科卒業後、読売新聞社に入社、社会部記者、ニューヨーク特派員などを経て、71年退社。64年には、売血の実態を告発し、現在の100%献血制度のきっかけとなった「黄色い血」キャンペーンを展開する。77年、『誘拐』で文藝春秋読者賞、講談社出版文化賞受賞、84年、『不当逮捕』で講談社ノンフィクション賞受賞。2004年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)