• 本

月の満ち欠け

出版社名 岩波書店
出版年月 2017年4月
ISBNコード 978-4-00-001408-3
4-00-001408-0
税込価格 1,728円
頁数・縦 322P 20cm

佐藤正午待望の新刊!これは究極の愛か、恐ろしい悲劇か−

  • 恋愛小説
  • 運命
  • 生まれ変わり

佐藤正午さんの待望の新刊は、胸がざわざわとする恋愛小説です。死んだ恋人が生まれ変わるのを信じて待ち続ける男と、なんども生まれ変わって会いにくる女。知るはずのない記憶を持つ小さな娘に翻弄される人々。繰り返す「生まれ変わり」がもたらす、いくつもの悲劇―。ひたすらに互いを求めるふたりが切なく、一方でふたりの思いに巻き込まれる人々が書かれているところに、ただロマンチックなだけではない、凄みを感じます。これは幸せな愛の物語なのだろうか、とても怖い話を読んでいるのだろうかと、せつなさとぞわりとする感覚を同時に味わって、先へ先へとページをめくる手が止まらない面白さです!

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 瑠璃も玻璃も照らせば光る

    《瑠璃も玻璃も照らせば光る。//ことわざの意味――つまらぬものの中に混じっていても、すぐれたものは光を当てれば輝いてすぐにわかる。》本書はいくつもの人生の中に現れる、瑠璃、という美しい女性とそれに関わる人々の物語である。
     物語はホテルのカフェから始まる。小山内の対面の席には一組の母娘が座っている。るり、という名前の娘は七歳の小学生には思えない大人の女のような姿勢で、生意気な口をきく。会話のやり取りから分かるのは、娘は小山内にとって見知らぬ少女であり、娘のほうは小山内のことを知っているようである、ということだ。そして小山内の娘の物である風呂敷に対して、平然と所有権を主張している。激することのない静かなやり取りだが、どこか噛み合わない、不穏な会話が続いた後、小山内のそれまでの人生が語られる。同郷の女性である妻との馴れ初め、七歳の時の発熱から始まる娘の異変、そして交通事故による妻と娘の死……。
     瑠璃(るり)という一個の女性を巡る、運命の愛を描いた物語です……と書いて、すこし恥ずかしくなったのですが、本書はこういった気取った言葉が嘘くさく感じないほど、真摯な恋愛ファンタジーの傑作です。

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    (2017年4月16日)

商品内容

文学賞情報

2017年 第157回 直木賞受賞

要旨

欠けていた月が満ちるとき、喪われた愛が甦る。第157回直木賞受賞。

おすすめコメント

あたしは、月のように死んで、生まれ変わる――目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! 新たな代表作の誕生は、円熟の境に達した畢竟の書き下ろし。さまよえる魂の物語は戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

出版社・メーカーコメント

三人の男と一人の少女の,三十余年におよぶ人生,その過ぎし日々が交錯し,幾重にも織り込まれてゆく.この数奇なる愛の軌跡よ!