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詩人・菅原道真 うつしの美学

岩波文庫 31−202−4

出版社名 岩波書店
出版年月 2020年10月
ISBNコード 978-4-00-312024-8
4-00-312024-8
税込価格 660円
頁数・縦 235P 15cm

商品内容

要旨

日本の文化伝統のなかには「うつしの美学」がきわめて深い根拠をもって生きている。「うつし」とは「移し」。すなわち、あるものを別のものに成り入らせ、その動勢と調和に美を見出す精神の活動である。菅原道真の詩は、その「うつし」が生んだ、最もめざましい古代的実例であった。和歌の詩情を述志の漢詩で詠んだ詩人を論じる。

目次

はじめに―「うつし」序説(写実主義はなぜ勝利しなかったか
「うつし」という言葉 ほか)
1 菅家のうつしは和から漢へ―修辞と直情 その一(菅原道真研究史
漢と和の統合 ほか)
2 修辞のこうべに直情やどる―修辞と直情 その二(「詩を吟ずることを勧めて、紀秀才に寄す」
「阿満を夢みる」 ほか)
3 詩人の神話と神話の解体―修辞と直情 その三(「寒早十首」
道真追放の理由 ほか)
4 古代モダニズムの内と外(詩人の達観
漢詩文から大和言葉文芸へ ほか)

出版社・メーカーコメント

日本の文化伝統のなかには「うつしの美学」がきわめて深い根拠をもって生きている。「うつし」とは「移し」。すなわち、あるものを別のものに成り入らせ、その動勢と調和に美を見出す精神の活動である。菅原道真の詩は、その「うつし」が生んだ、最もめざましい古代的実例であった。和歌の詩情を述志の漢詩に詠んだ詩人を論じる。(解説=蜂飼 耳)