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人権と国家 理念の力と国際政治の現実

岩波新書 新赤版 1912

出版社名 岩波書店
出版年月 2022年2月
ISBNコード 978-4-00-431912-2
4-00-431912-9
税込価格 946円
頁数・縦 230,6P 18cm

商品内容

文学賞情報

2022年 第44回 サントリー学芸賞・思想・歴史部門受賞
2022年 第43回 石橋湛山賞受賞

要旨

今や政府・企業・組織・個人のどのレベルでも求められる「人権力」とは何か。人権の普遍化の歩みをたどり、内政干渉を嫌う国家が自らの権力を縛る人権システムの発展を許した二〇世紀の国際政治の逆説を解説する。さらに冷戦崩壊から今日までの国際人権の実効性を吟味し、日本の人権外交・人権実践の質を問う。

目次

第1章 普遍的人権のルーツ(18世紀から20世紀半ばまで)―普遍性原理の発展史 Q 人権理念や制度はいつ生まれたものなのか?(他者への共感と人権運動の広がり
二つの世界大戦と普遍的人権の理念)
第2章 国家の計算違い(1940年代から1980年代まで)―内政干渉肯定の原理の確立 Q なぜ国家は自らの権力を制約する人権システムの発展を許したのか?(国際政治のパラドックス
冷戦下の新しい人権運動)
第3章 国際人権の実効性(1990年代以降)―理念と現実の距離 Q 国際人権システムは世界中での人権の実践の向上にどの程度貢献したのか?(冷戦崩壊後の期待と現実
21世紀の国際人権 ほか)
第4章 国際人権と日本の歩み―人権運動と人権外交 Q 日本は国際人権とどのように関わり合ってきたのか?(日本国内の人権運動の歩み
同化から覚醒へ ほか)

出版社・メーカーコメント

今や政府・企業・組織・個人のどのレベルでも必要とされるSDGsの要・普遍的人権の理念や制度の誕生と発展をたどり、内政干渉を嫌う国家が自らの権力を制約する人権システムの発展を許した国際政治のパラドックスを解く。冷戦体制崩壊後、今日までの国際人権の実効性を吟味し、日本の人権外交・教育の質を世界標準から問う。

著者紹介

筒井 清輝 (ツツイ キヨテル)  
1971年東京生まれ。1993年京都大学文学部卒業、2002年スタンフォード大学Ph.D.取得(社会学)、ミシガン大学社会学部教授、同大日本研究センター所長、同大ドニア人権センター所長などを経て、現在、スタンフォード大学社会学部教授、同大ヘンリ・H&トモエ・タカハシ記念講座教授、同大アジア太平洋研究センタージャパンプログラム所長、同大フリーマンスポグリ国際研究所シニアフェロー、東京財団政策研究所研究主幹。専攻は、政治社会学、国際比較社会学、国際人権、社会運動論、組織論、経済社会学など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)