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時の潮

講談社文芸文庫 たM3

出版社名 講談社
出版年月 2007年5月
ISBNコード 978-4-06-198476-9
4-06-198476-4
税込価格 1,540円
頁数・縦 387P 16cm

商品内容

要旨

天皇崩御のニュースをきいて近くの御用邸に記帳に出かけた。昭和に生まれた私は、私の時代が終わってしまったような気がした。元新聞記者の私は、十歳年下の共同生活者、真子と葉山に暮らし、四季を楽しんでいる。しかし、さまざまに形をかえて潮だまりが出現するように、二人の間にわだかまりがないわけではない。戦時下に生まれ、戦後を生きる男と女を静かに描く野間文芸賞受賞作。

出版社・メーカーコメント

昭和の終焉をめぐる長編、野間文芸賞受賞作戦争を挟んで昭和を生き、ジャーナリストでもあった彼はあたらしい妻との生活を毀れそうなガラスのように大切にしている。内向の世代を代表する作家の渾身の一作

著者紹介

高井 有一 (タカイ ユウイチ)  
1932・4・27〜。小説家。東京都生まれ。早稲田大学英文科卒業。共同通信社に入社、文化部記者となる。同人誌「犀」の創刊に参加し、立原正秋や加賀乙彦らを知る。少年期の疎開体験、母の死を描いた第一作「北の河」で芥川賞を受賞。すぐれた観察眼と豊かな物語性のある長短篇を発表している。他に『少年たちの戦場』『遠い日の海』など多数。『この国の空』により谷崎潤一郎賞、『夜の蟻』により読売文学賞、『立原正秋』により毎日芸術賞、『高らかな挽歌』により大佛次郎賞、『時の潮』により野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)