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少年口伝隊一九四五

出版社名 講談社
出版年月 2013年6月
ISBNコード 978-4-06-218362-8
4-06-218362-5
税込価格 1,430円
頁数・縦 80P 21cm

商品内容

要旨

原爆で家族を失った3人の少年、英彦、正夫、勝利は、新聞を発行できなくなった中国新聞社にやとわれ、「口伝隊」の一員として、ニュースを口頭で人々に伝える。そして1か月後、原爆で壊滅した広島を、巨大台風が襲う―。「戦争」「災害」「放射能」の中で、懸命に生きようとした少年たちを描いた井上ひさしの朗読劇を、印象的なイラストとともに単行本化。

出版社・メーカーコメント

原爆投下後のヒロシマ。新聞のかわりにニュースを伝えて歩く「口伝隊」の少年たちがいた――。1945年8月6日朝、米軍機が投下した原爆によって広島は壊滅した。広島の比治山のふもとに住む国民学校6年生の英彦、正夫、勝利の少年3人はかろうじて生き残ったものの、そろって家族を失った。3人は、新聞を発行できなくなった中国新聞社が急きょ組織した口伝隊に雇われ、ニュースを口頭で市民たちに伝える。しかしニュースの内容を知って、少年たちは大人たちの変節ぶりに激しい怒りをおぼえる。また、アメリカが原爆の「効果」の調査団を送りこんでいると聞いて、英彦の頭の中はくやしさで煮えたぎる。9月になると、巨大台風、さらに山津波と高潮が広島を襲い、勝利は水害で命を落とす。正夫も原爆症で死去。15年後、英彦も原爆症のため、20代の若さで世を去る。「戦争」「災害」「放射能」の中で、懸命に生きようとした少年たちを描いた井上ひさしの朗読劇を、印象的なイラストとともに単行本化。

著者紹介

井上 ひさし (イノウエ ヒサシ)  
1934年山形県生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。劇作家、小説家。直木賞、読売文学賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞ほか受賞多数。2009年、日本芸術院会員に選ばれる。「九条の会」の呼びかけ人の一人であり、憲法の大切さを訴える活動にも力を注いだ。2010年4月9日、肺がんのため逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)