• 本

野菜讃歌

講談社文芸文庫 しA8

出版社名 講談社
出版年月 2010年1月
ISBNコード 978-4-06-290074-4
4-06-290074-2
税込価格 1,540円
頁数・縦 285P 16cm

商品内容

要旨

丘の上の家に移り住んで幾十年が経ち、“禿山”だった庭には木々や草花が育ち、鳥達が訪れる。巣立った子供や身近な人々の間を手作りや到来の品が行き交い、礼状に温かく心が通い合う。「野菜が好き」と語り出す食べ物の話、父母や師友への追懐、自作の周辺等、繰り返しとみえてその実同じではあり得ない日常を、細やかな観察眼と掌で撫でさする慈しみを以て描き静かな感動を誘う随筆四三篇に、中篇「私の履歴書」を併録。

目次

1(梅の実とり
野菜讃歌 ほか)
2(お祝いの絨毯の話―『ピアノの音』
宝塚・井伏さんの思い出―『散歩道から』 ほか)
3(小沼とのつきあい
フランスの土産話―遠藤周作を偲ぶ ほか)
4(私の履歴書)

出版社・メーカーコメント

平穏な日常を描き続けた庄野文学の最終章!『夕べの雲』など、家族の平凡な日常を静かな筆致で描く庄野文学。小説と随筆の間の独特の世界はその死まで変わることなく続いた。「私の履歴書」併録の随筆集。

著者紹介

庄野 潤三 (ショウノ ジュンゾウ)  
1921・2・9〜2009・9・21。小説家。大阪生まれ。大阪外国語学校在学中、チャールズ・ラムを愛読。九州帝国大学卒。1946年、島尾敏雄、三島由紀夫らと同人誌を発行。教員、会社員を経て小説家に。55年、「プールサイド小景」で芥川賞受賞。57年から1年間、米国オハイオ州ガンビアのケニオン大学で客員として過す。60年、『静物』で新潮社文学賞、66年、『夕べの雲』で読売文学賞、71年、『絵合せ』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)