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「超」入門三角関数 三角は「円と波」から考える!

ブルーバックス B−2299

出版社名 講談社
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-06-540155-2
4-06-540155-0
税込価格 1,100円
頁数・縦 209P 18cm

商品内容

要旨

まずは「三角関数とは何か」を知りたい人のために。測量はもちろん、「波」を表す道具としても現代社会で大活躍している三角関数。「いかにして答えを出すか」よりも、体系的な理解を重視することで、数学のもつ本当の意味や面白さがグングンわかる本!

目次

第1章 円からはじめる三角関数(三角関数を何から考えるか
まず円から始めよ
三角関数の公式は単位円に通ず ほか)
第2章 現実問題への応用(相似な三角形を利用する
三角測量
川幅を計算する ほか)
第3章 時計じかけの世界(天体と周期
気候変動を考える
時系列データ ほか)
補遺 倍角の公式

出版社・メーカーコメント

本書は、2012年に出版された『「超」入門微分積分』(講談社ブルーバックス)の姉妹編です。『「超」入門微分積分』の副題は、『学校では教えてくれない「考え方のコツ」』だったのですが、本書でもそのポリシーが踏襲されています。 三角関数を学ぶと、たくさんの公式が登場しますね。数十個もの公式があり、それらを覚えなければなりません。大変な作業です。数学好きな筆者でさえ、「多すぎる」と感じるほどです。 なぜこうなってしまうのでしょうか。 一つの大きな理由は、大学入試でしょう。言うまでもなく、入試では限られた時間内に問題を解く必要があります。高校や予備校の先生としては、生徒に公式を覚えさせて解かせるのが最も効率的だと考えるわけです。 しかし、テストが関係ないのであれば、制限時間はないも同然。もちろん教科書を見てもいいし、インターネットで検索してもいい。数学が得意な人に聞くこともできますし、実社会ではカンニングし放題です。 専門分野以外の領域に足を踏み入れれば、知らない公式だらけ。数学は広い上にやたらと深く、数学者でもすべてを知ることは不可能です。本書では、各種の公式に意識的に名前をつけています。公式に名前がある方が親しみやすくなり、苦手意識も薄れるのではないかということと、思い出しやすくするためです。しかし、だからといって、無理に覚えようとする必要はありません。むしろ、できるだけ覚えなくても済むように、同じ公式を繰り返し書く工夫をしてみました。 ご存じのように、近年の数式処理技術の進歩は目覚ましく、非常に複雑な計算が瞬時に行えます。 AI時代に最も必要な数学力とは、間違いに気づき、訂正できるような力なのではないでしょうか。公式の丸暗記ではなく、公式をどうやって導くか、その意味を理解しておくことで、数学力が高まっていくように思います。「答えが合っているかどうか」、「最後まで計算を間違わなかったか」というよりは、「過程も含めて理解したかどうか」を大切にしたい。本書はそのような考え方で書かれています。(本書 はじめに より一部を抜粋)本書の主な内容●そもそも三角関数とは何か●まずは円から考える●暴れ馬タンジェント●正弦定理 余弦定理も怖くない●気候変動からフーリエ解析まで●子猫の鳴き声を分解する?ほか

著者紹介

神永 正博 (カミナガ マサヒロ)  
1967年、東京都生まれ。博士(理学)。東北学院大学工学部教授。専門分野は微分積分学を発展させた解析学と、情報セキュリティ。解析学における研究対象は、量子力学の基礎方程式であるシュレディンガー方程式。2010年度にはインドの数理科学研究所(IMSC)にて共同研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)