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師匠、御乱心!

小学館文庫 さ30−1

出版社名 小学館
出版年月 2018年3月
ISBNコード 978-4-09-406499-5
4-09-406499-0
税込価格 814円
頁数・縦 317P 15cm

商品内容

要旨

「もう決めた、あたしゃ、伝家の宝刀を抜く!」昭和五十三年、名人・三遊亭円生が、落語協会の方針に異を唱え、一門を率いて協会を脱退するという大事件が起こった。一番驚いたのは、他ならぬ円生の弟子たちである。寝耳に水の師匠の決断。寄席への出演も差し止められ、一門の前途は真っ暗に!弟子たちに広がる疑心暗鬼。崩壊する師匠との絆、そして訪れる突然の別れ。落語界を揺るがした大騒動の一部始終を内側から描いた問題作。騒動の後日譚と、三遊亭円楽・小遊三両師を招いて四十年後の本音を語った「三遊鼎談」を新たに収録。

目次

円丈真打披露
円楽の祝儀
円生登場
伝家の宝刀
深夜の長電話
悲劇の一門へ
円楽の逆襲
新協会設立
円生、小さんトップ会談
三遊協会・記者会見〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

問題作復活! 落語界を揺るがした大事件師匠に翻弄される弟子たちの悲哀と混乱、そして敬愛と憎悪のすべて。「もう決めた、あたしゃ、伝家の宝刀を抜く!」昭和53年、名人・三遊亭円生は、柳家小さん率いる落語協会の真打ち量産体制に異を唱え、一門を率いて協会を脱会した。この騒動に落語界は大揺れし、円生の弟子たちは翻弄された。当時、自身が見た真実をどうしても書かずにおられないと、弟子の一人で騒動の最大の被害者でもある円丈が書き上げたのが、本書である。見たまま、感じたままを、忖度なく実名で書き綴った赤裸々な本書は、刊行当初、世間を騒がせ、関係者を困惑させ、あるいは激怒させた。その問題作を、30年あまりの時を経て復刊した。この間、立川談志、古今亭志ん朝、先代三遊亭円楽ら、登場人物の多くが鬼籍に入った。一方、本書の文芸としての価値が見直された。作家・夢枕獏氏は、本書の解説にこう書いている。「ただ、体験したことを書くというだけでは、とてもここまでのものは書けない。三遊亭円丈は、おそるべき天才である。一方の極に、又吉直樹の『火花』があるなら、もう一方の極に、三遊亭円丈のこの『御乱心』があると言っていい。」文庫化にあたって、後日譚を書き加え、さらに三遊亭円楽・小遊三両師をまじえ、騒動のその後を語った「三遊鼎談」を収録した。

著者紹介

三遊亭 円丈 (サンユウテイ エンジョウ)  
1945年名古屋生まれ。明治大学文学部演劇科中退後、三遊亭円生に入門、ぬう生となる。1978年、真打昇進、円丈襲名。代表作「グリコ少年」をはじめとする新作落語で頭角を現し、テレビ・ラジオでも活躍。落語協会常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)