
信さん
小学館文庫 つ3−1
| 出版社名 | 小学館 |
|---|---|
| 出版年月 | 2007年8月 |
| ISBNコード |
978-4-09-408193-0
(4-09-408193-3) |
| 税込価格 | 440円 |
| 頁数・縦 | 142P 16cm |
商品内容
| 要旨 |
福岡・飯塚の炭坑町。私の小学生時代、町で知らないものはいないひとりの悪童がいた。その少年、信さんは、内向的で漫画を読むことが唯一の楽しみだった私を、ある日、いじめから助けてくれた。直後、その場を偶然通りかかった私の母は、誰もが恐れる信さんに微笑みかけた。その日から、信さんと私はいつも一緒だった。昆虫の群れる樹木の在りかから、鉄人28号の似顔絵まで、信さんは様々なことを教えてくれる遊びの天才でもあった。しかし、そんな日々も長くは続かなかった―。人生という名の野っ原を全力で駈けた少年が、いた。心に青く沁みる、名もなき魂の物語。 |
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おすすめコメント
今は朽ち果てた福岡県飯塚の炭坑町に戻ってきた語り手。回想のキャンバスに幼なじみの男を鮮やかな色彩のもとに描き、単なるノスタルジーに終わることなく、シンプルでまっすぐな思いに満ちた清新な物語
出版社・メーカーコメント
その男、信さんは、小学生時代、2年先輩で、町で知らないものがいない悪餓鬼だった。当時、父を亡くし内向的で漫画を読むことが唯一といっていい楽しみだった「私」は、ある日、いじめられている現場で信さんに助けてもらう。その直後その場を偶然通りかかった「私」の母は、誰もが恐れる信さんに丁寧に御礼を言った。その日から、信さんは、「私」といつも一緒にいるようになった――。昭和30年代、青空がまだ確かにそこにあった時代の伸びやかかつ、美しい魂を封じ込めた秀作。