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石の肺 僕のアスベスト履歴書

新潮文庫 さ−28−5

出版社名 新潮社
出版年月 2009年11月
ISBNコード 978-4-10-134215-3
4-10-134215-6
税込価格 482円
頁数・縦 295P 16cm

商品内容

要旨

文学を志す青年は妻子を養うため電気工となった。親方の指導の下、一人前の職人へと成長し、文学賞を受賞する―。胸の疼痛、止まらぬ咳、熱、重い疲労感。アスベスト(石綿)の尖鋭な繊維は青年の肺の奥深くに根を張りはじめていた。それは後にガンを発病させる「静かな時限爆弾」と呼ばれる悪魔の建材であった。黙したまま苦しむ全国の仲間へ、生きる勇気を贈る感動のノンフィクション。

目次

序章 国の指導で吹き付けた
第1章 電気工になった日
第2章 二足の草鞋を履く
第3章 ヤバイ現場
第4章 むなしき除去工事
第5章 アスベストとはなにか
第6章 時限爆弾はいつか目覚める
第7章 何をいまさら
第8章 アスベスト禍の原点を訪ねて
第9章 どこにでもある不滅の物質
終章 親方との一夜

著者紹介

佐伯 一麦 (サエキ カズミ)  
1959(昭和34)年、宮城県生れ。宮城県立仙台第一高等学校卒業。週刊誌記者、電気工等の職業に就く傍ら、創作を志す。’84年「木を接ぐ」で海燕新人文学賞を、’90(平成2)年『ショート・サーキット』で野間文芸新人賞を、’91年『ア・ルース・ボーイ』で三島由紀夫賞を、’97年『遠き山に日は落ちて』で木山捷平文学賞を、2004年『鉄塔家族』で大佛次郎賞を、’07年『ノルゲ』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)