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カナダ 資源・ハイテク・移民が拓く未来の「準超大国」

中公新書 2835

出版社名 中央公論新社
出版年月 2024年12月
ISBNコード 978-4-12-102835-8
4-12-102835-X
税込価格 1,056円
頁数・縦 273P 18cm

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要旨

カナダは、1867年に大英帝国初の自治領として発足した歴史の浅い国だ。人口約4010万人、ロシアに次ぐ世界第2位の国土面積を持ち、自然豊かなことでも知られる。南隣の米国に比べて世界における存在感は薄い印象があるが、国際情勢が急激に変化する中、資源大国かつ民主主義国家である同国への注目が高まっている。
本書は、知られざるカナダの潜在力と可能性について、食料自給率の高さ、豊富なエネルギー資源や重要鉱物、ハイテクへの投資、積極的な移民政策などの面から解説している。2024年にノーベル物理学賞を受賞したジェフリー・ヒントン氏はトロント大学の名誉教授だが、カナダはAIや量子コンピュータの分野で世界最先端を走り、米シリコンバレーに匹敵するといわれるICT関連のスタートアップ集積地がある。これらの最先端産業は、戦略的な移民政策によって呼び込まれた経済移民に支えられているという。
著者は駐カナダ日本国特命全権大使。1958年生まれ。84年東京外国語大学卒業、外務省入省。総理大臣秘書官、アジア大洋州局参事官、在ニューヨーク日本国総領事・大使などを歴任し、2022年から現職。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2025年2月4日]

商品内容

要旨

留学・移住先として日本での人気は高いが、実情は知られていないカナダ。食糧やエネルギー豊かな資源大国、ノーベル賞学者を育んだAIや量子技術の開発国、地球温暖化対策の先進国、そして移民立国など多様な側面を持つ国の光と影を紹介。「アメリカの51番目の州」との揶揄もあるが、自由・民主主義・人権重視をわが国と共有する外交パートナーとして存在感を高めている。未来の「準超大国」の可能性と課題とは?

目次

序章 カナダ一五〇年余の歩み
第一章 資源大国の実力―食料からエネルギー、鉱物まで
第二章 知られざるハイテク先進国―AIから量子まで
第三章 移民立国の理想と現実
第四章 地球温暖化対策への挑戦と苦悩
第五章 ミドルパワー外交の地平
終章 日加関係の「新しい時代」へ

出版社・メーカーコメント

カナダは留学・移住先として日本での人気は高いが、実像は知られていない。食料・エネルギー豊かな資源大国、ノーベル賞学者を生んだAI・量子技術の開発国、地球温暖化対策の先進国、そして移民立国として抱える光と陰を紹介。「アメリカの五十一番目の州」との揶揄もあるが、日本の地政学的リスクが高まる昨今、基本的価値を共有する外交パートナーとして、存在感を高めている。未来の「準超大国」の可能性と課題に迫る。

著者紹介

山野内 勘二 (ヤマノウチ カンジ)  
1958(昭和33)年生まれ、長崎県出身。1984年、東京外国語大学卒業、外務省入省。在アメリカ合衆国日本国大使館一等書記官、九州・沖縄サミット準備事務局次長、在大韓民国日本国大使館参事官、北米第一課長、総理大臣秘書官、アジア大洋州局参事官、在アメリカ合衆国日本国大使館公使、経済局長、在ニューヨーク日本国総領事・大使などを歴任して、2022年5月より駐カナダ日本国特命全権大使(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)