バブル兄弟 “五輪を喰った兄”高橋治之と“長銀を潰した弟”高橋治則
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 2024年12月 |
ISBNコード |
978-4-16-391933-1
(4-16-391933-3) |
税込価格 | 2,310円 |
頁数・縦 | 375P 20cm |
商品内容
文学賞情報 |
2025年
第56回
大宅壮一ノンフィクション賞受賞 |
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要旨 |
天皇家にもつながるという名門に生まれ、幼稚舎から大学まで慶応義塾で学び、電通、日本航空という一流企業に就職。誰もがうらやむ人生を歩むはずの兄弟が、なぜ、そろいもそろって東京地検特捜部に逮捕されたのか。狂乱のバブルに踊った弟と、東京五輪を利権の坩堝に変えた兄。こんな兄弟は二度と現れないだろう。 |
目次 |
プロローグ |
出版社・メーカーコメント
もう二度と日本にこんな兄弟が現れることはないだろう。狂乱のバブルに踊り、栄光と挫折の物語を生きた2人は、時代が求めた最後のアンチヒーローだった!質素なスポーツの祭典だったオリンピックを巨額の利益を生み出すイベントに変えた電通にあって、長年、スポーツ局に君臨した高橋治之が、2022年、ついに東京オリンピックでの収賄容疑で東京地検に逮捕された。東京拘置所へと引っ立てられる治之の姿を見て、30年近く前、同じような光景を見た気がした人も多いだろう。1995年、東京協和信用組合破綻に関する背任容疑で東京地検特捜部に逮捕された、イ・アイ・イーインターナショナル社長の高橋治則。治之と治則は年子の兄弟なのだ。天皇家にもつながるという名門で、花嫁修業中のお手伝いさんがいるような裕福な家庭に生まれ、慶応幼稚舎から慶応大学に進み、電通、日本航空という当時の超一流企業にコネで就職。誰もがうらやむエリートコースを進んだ2人が、なぜ、そろいもそろって塀の向こう側に落ちてしまったのか。稀有な兄弟の人生を、抜群の取材力でたどった本書は、戦争ですべてを失った日本が、奇跡の復興によって立ち直ったものの、やがて傲慢になり、バブルの狂乱を生み出して破綻していった「昭和」という時代を見事に描き出した。「週刊文春」令和5年12月28日号から令和6年8月1日号まで掲載され、大きな話題を呼んだ長期連載がついに単行本化された。現在、裁判中の治之のインタビューに成功し、直接、疑問をぶつけ、肉声による反論を載せているのは、まさに王道ノンフィクションの醍醐味である。