• 本

中世王権の音楽と儀礼

出版社名 笠間書院
出版年月 2018年2月
ISBNコード 978-4-305-70893-9
4-305-70893-0
税込価格 9,350円
頁数・縦 425,13P 22cm

商品内容

文学賞情報

2019年 第12回 日本古典文学学術賞受賞

要旨

音楽はどのような政治性と権力性を有していたのか。遊芸ではなく、有職故実に裏打ちされた高度な政治の一環として音楽を捉えなおし、果たした役割を明らかにする。文学・歴史・芸能・美術史・建築史ほか、あらゆる視点から文献を読み解き、宮廷儀礼における音楽の実態を考察。変遷をたどり、中世音楽の全体史を示す。唱導文献の読解により、王権を支えた音楽の宗教性も解明。音楽がなぜ重要なのか、という根源的問題に迫る。

目次

本書の課題と方法
第1部 歴史と権力(琵琶の時代の特質
御楽の成立と展開
三ヶ夜内侍所御神楽をめぐって
歴史叙述における仮名の身体性と祝祭性―定家本系『安元御賀記』を初発として)
第2部 空間と身体(琵琶秘曲伝授儀礼の形成をめぐって
琢木本譜外口伝について―『琢木調小巻物』をめぐって
弁才天をめぐる造形と文芸
妙音堂について―秘曲伝授儀礼の復元
『妙音講式』について)
第3部 言葉と宗教(中世前期における狂言綺語観の展開
禅寂作『月講式』について―東から西へ往く本尊
「宿執」について
音楽儀礼における狂言綺語観
後白河院における声と儀礼)
中世王権の音楽と儀礼

著者紹介

猪瀬 千尋 (イノセ チヒロ)  
1984年生。2013年名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。名古屋大学大学院文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター研究員。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)