敗戦から昭和２６年。講和条約が成立して独立国に復帰できたその日まで、日本からの輸出品には、“ＭＡＤＥ　ＩＮ　ＯＣＣＵＰＩＥＤ　ＪＡＰＡＮ”の刻印をうたなければならなかったという。そんな占領下の６年間に、いちばん物事に感化されやすい少年期を送った私は、いわばメイド・イン・オキュパイド・ジャパンの申し子の一人なのだ。これは、“アメリカびいきの、アメリカンコンプレックス”という悲しい性を払拭しきれない私の「センチメンタルで客観性を欠いた、自己確認のための回想」、なのである。

サツマイモ好きのアメリカ兵
ジェームス・カーンにもらったサンドウィッチ
「ベイスボール、ベイスボール」
シアーズ・ローバックのオーダーブック
イッツ・マジック
歌うラグビー部員
進駐軍専用キャバレー福生“ローズ・マーダー”
ジョン・ウェインじゃあるまいし
ワゴンマスターズ入団記念日
陸軍中野刑務所
アーニー・パイル劇場大行進
神々の住む家
定期入れのガールフレンド
ジャズ喫茶“銀座テネシー”
さて、それからというものは…
雲の果てに、つづく道