
謎のカスパール・ハウザー
出版社名 | 河出書房新社 |
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出版年月 | 1991年1月 |
ISBNコード |
978-4-309-00661-1
(4-309-00661-2) |
税込価格 | 2,456円 |
頁数・縦 | 361P 20cm |
シリーズ名 | 謎のカスパール・ハウザー |
商品内容
要旨 |
1828年、ライン連邦バイエルン王国に奇妙な少年が出現した。穴のなかにひとりで暮らし、言葉もほとんど知らなかったこの孤児は、数人の養父のもとで教育を施されるが、五年後に何者かによって暗殺されてしまう。この少年は果してだれだったのか?著者は新たな視点からこの謎に挑戦し、正体不明の少年の生涯の秘密を推理しようとする。すべての点で確たるアイデンティティを欠いたこの捨て子は、体制に安住した人々にとっては、異物であり、危険きわまりない存在であった。著者はこの点に、主観や秩序を形成する言葉と実存の本質的な問題を見いだし、また少年の謎の生涯に、裏返しのエディプス物語と、捨て子の時代ともいうべき現代に氾濫するカスパール・ハウザー状況の祖型を読みとり、家族神話の崩壊、父親なき社会の予言者として少年を位置づける。 |
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目次 |
第1章 壜のなかの手紙 |