• 本

一〇一教室

出版社名 河出書房新社
出版年月 2016年10月
ISBNコード 978-4-309-02503-2
4-309-02503-X
税込価格 1,728円
頁数・縦 385P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 身近だが、特殊な環境である《学校》の闇を容赦なく描く力作

    子供の非行や家庭内暴力、引きこもりが治る、と口コミとSNSで評判の《恭心学園》。著名な教育者である松田美昭によってつくられたその学園の生徒である藤本英人が心臓麻痺で死んだ。親戚である大学院生の《僕》は、葬式の状況を不審に思い、従妹の篠田沙雪と共に学園を探っていく。
    学園長である松田美昭の独善的な教育論(言葉の一部だけを切り取ると立派に聞こえるのが、不気味ですね。全体を通して見ると、かなり歪な印象を受けます)と体罰という名の暴力が横行する学園の日常には、憤りを覚えた。過激な体罰を描くことで、徹底的に体罰に「No!」を突き付け、そして同時にいじめや親子の問題にも踏み込む力作だ。教育の問題に対する切実な願いにふれたような気がして、他人事にしてはいけないな、と強く感じた。
    ただつらく苦しい物語で終わるわけではなく、後半の疾走感のある展開や希望を感じさせてくれるところも魅力的だ。
    身近だが、特殊な環境である《学校》の闇を容赦なく描く。青春の影と向かい合った作品と言えるかもしれない。

    (2016年11月2日)

商品内容

要旨

カリスマ教育者・松田美昭がつくった全寮制一貫校・私立恭心学園。高い進学実績を誇り、ひきこもりや反抗まで“治る”と話題の学校で、一人の高校生が心臓麻痺で死んだ。健康だったはずの彼がなぜ…?一度も開けられない棺、異様に礼儀正しい生徒たち―。有刺鉄線の生えた、高い壁に囲まれたこの学園で、一体何が起きているのか?青春ミステリで人気の著者が満を持して放つ、爽やかさゼロのダークミステリ!!

おすすめコメント

高い進学実績&ひきこもりや反抗も治ると話題の私立の全寮制一貫校で男子高校生が死んだーー。新生・似鳥鶏渾身のダークサスペンス!

著者紹介

似鳥 鶏 (ニタドリ ケイ)  
1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第十六回鮎川哲也賞に佳作入選し、創元推理文庫でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)