ドゥルーズは精神分析の同伴者なのか。ドゥルーズはフロイト／ラカンをどう受けとめたのか。その錯綜した関係を明快に論じながら、ドゥルーズ哲学の秘められた可能性に、精神分析の根本的立場から極限においてせまるドゥルーズ論の新たな古典。『差異と反復』の訳者による達意の翻訳

１　臨床と哲学
２　マゾヒズム礼賛、快の概念に対する批判
３　反復の哲学
４　器官なき身体―精神分析に対する批判か、精神分析の放棄か
５　生成そして離接的総合
６　無限の哲学―概念を創造することは、「カオスを無限な速度で循環すること」
７　無限なき離接的総合―精神分析における転移
８　カントと否定的なもの

ドゥルーズと精神分析の関係について本格的に論じた唯一の研究書として紹介が待ち望まれた名著をドゥルーズ紹介の第一人者が翻訳。