• 本

性・差別・民俗

河出文庫 あ27−1

出版社名 河出書房新社
出版年月 2017年4月
ISBNコード 978-4-309-41527-7
4-309-41527-X
税込価格 913円
頁数・縦 307P 15cm

商品内容

要旨

“境界”においてこそ、多様な階級の農民や非定住民の生活様態が顕在化する―。祭りなどの非差別民の民俗、土俗信迎と夜這いの性民俗から非常民の実像に迫る赤松の代表作。「せめて村落共同体の最末期の環境と、戦時下における抵抗と屈従の歴史を残しておきたい」というのが唯一の目標であるとする赤松民俗学の遺産。

目次

1 民俗境界論序説―はしがきに代えて(無間の鐘を撞く
境界の調査と弾圧
非定住人の世界
性的民俗の境界性
都市民俗の連帯性 結びとして)
2 村の祭礼と差別(酒見北條の節句祭り―播磨・加西郡北條町
農村の結婚と差別の様相
ムラとマツリ)
3 土俗信仰と性民俗(新婚の民俗
土俗信仰と性民俗
共同体と“性”の伝承)

おすすめコメント

夜這いなどの村落社会の性風俗、祭りなどの実際から部落差別の実際を描く。柳田民俗学が避けた非常民の民俗学の実践の記録。

著者紹介

赤松 啓介 (アカマツ ケイスケ)  
1909年、兵庫県生まれ。民俗学者。戦前、左翼運動に身を投じ、治安維持法違反で検挙され、非転向のまま有罪となり投獄されるが満期釈放。夜這いを中心とする性や差別、境界のフィールド調査を進め、柳田民俗学を補完する“赤松民俗学”を追究した。2000年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)