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神聖受胎 新装版

河出文庫 し1−72

出版社名 河出書房新社
出版年月 2017年7月
ISBNコード 978-4-309-41550-5
4-309-41550-4
税込価格 814円
頁数・縦 267P 15cm
シリーズ名 神聖受胎

商品内容

要旨

反社会、テロ、スキャンダル、ユートピアの恐怖と魅惑など、猥褻罪に問われた「サド裁判」当時に書かれた時評含みのエッセイ集。すでに一部の注目を集めはじめていた弱冠三十三歳の気鋭の評論家として、その真髄を示す評論集。時代は安保闘争直後の騒然とした雰囲気に包まれていた。後年とは異なり、時代と対峙する緊張をはらんだ批評が、随所に現れる。

目次

ユートピアの恐怖と魅惑
狂帝ヘリオガバルスあるいはデカダンスの一考察
テロオルについて
反社会性とは何か
危機と死の弁証法
ワイセツ妄想について
檻のなかのエロス
神聖受胎あるいはペシミストの精神
スリルの社会的効用についてあるいは偽強姦論
国語改革はエセ進歩主義である
生産性の倫理をぶちこわせ
恐怖の詩情
前衛とスキャンダル
仮面について―現代ミステリ映画論
「好色」と「エロティシズム」―西鶴と西欧文学
査証のない惑星
知性の血痕―ブルトンとトロツキー
十八世紀の暗黒小説
銅版画の天使・加納光於
燔祭の舞踏家・土方巽
「鉄の処女」―春日井建の歌
発禁よ、こんにちは―サドと私
裁判を前にして
第一回公判における意見陳述
不快指数八〇

おすすめコメント

反社会、テロ、スキャンダル、ユートピアの恐怖と魅惑など、「サド裁判」当時に書かれた時評含みのエッセイ集。新装版で再登場。

著者紹介

澁澤 龍彦 (シブサワ タツヒコ)  
1928‐1987年。本名・龍雄。東京都芝区高輪車町生まれ。東京府立第五中学校から旧制浦和高校理科甲類に進学。戦後1948年、東京大学文学部フランス文学科に入学、関心はシュルレアリスムからサドへ。1953年卒業の翌年、コクトー『大胯びらき』の翻訳を上梓。1960年、警視庁保安課は澁澤訳『悪徳の栄え』を発禁処分、最高検察庁は猥褻罪で澁澤・石井両氏を起訴、サド裁判始まる。1969年、有罪確定。1970年、初めてのヨーロッパ旅行。1987年8月5日、頸動脈破裂で死去。主要な著作『唐草物語』(泉鏡花賞)『高丘親王航海記』(読売文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)