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世界文学全集 2−05

クーデタ

池澤夏樹=個人編集世界文学全集 2− 5

出版社名 河出書房新社
出版年月 2009年7月
ISBNコード 978-4-309-70957-4
4-309-70957-5
税込価格 3,080円
頁数・縦 369,8P 20cm
シリーズ名 世界文学全集

商品内容

要旨

北半分はサハラ沙漠、南の国境沿いに大河が流れるアフリカの内陸国クシュ。5年にわたる旱魃により飢餓に苦しむこの国を、クーデタで政権を奪ったエレルー大統領が支配する。アメリカ帰りの独裁者はイスラムの教義を信奉し、アメリカの援助を拒絶して独立国家として生きていこうとするが、4人の夫人と新しい愛人、先王エドゥムー4世、事実と数字の人間である内務大臣のエザナ、友邦ソ連の酔いどれ軍人などとの駆け引きの中で次第に自由を奪われていく。緑一色の国旗を翻して荒涼たる大地を経めぐる大統領のメルセデス。国境を越えて入りこむ7‐UpやCoca‐Colaなどのアメリカ文化。イッピ地溝帯にある「興味深い物質」とはいったい何なのか。コーランの朗誦が響きわたる冷戦時代のアフリカを舞台に、戦後アメリカ最大の作家が巧みに構築した物語。

出版社
商品紹介

冷戦下のアフリカを舞台に、沙漠の国の大統領と、その先代の王、4人の妻、愛人、米国、ソ連などの駆引きを描く長編。

おすすめコメント

石油と呪術が支配する架空の国クシュ。クーデタで政権の座についた独裁者エレルー大佐の栄光と挫折を、綿密な取材をふまえてポリフォニックに作品化した長篇。

著者紹介

アップダイク,ジョン (アップダイク,ジョン)   Updike,John
1932年ペンシルヴェニア州に生まれる。ハーヴァード大学卒業後、雑誌『ニューヨーカー』のスタッフとして働きながら詩や小説を発表する。2冊目の長篇『走れウサギ』で作家としての評価を確立し、64年『ケンタウロス』で全米図書賞受賞。華麗な文章で現代社会の風俗を巧みに描き、戦後アメリカを代表する作家と目された。2009年没
池澤 夏樹 (イケザワ ナツキ)  
1945年北海道帯広生まれ。埼玉大学理学部中退。88年「スティル・ライフ」で第98回芥川賞受賞。おもな小説に、『マシアス・ギリの失脚』(新潮社、谷崎潤一郎賞)、『花を運ぶ妹』(文藝春秋、毎日出版文化賞)などが、おもな評論・書評集に、『母なる自然のおっぱい』(新潮社、読売文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)