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精神医療に葬られた人びと 潜入ルポ社会的入院

光文社新書 529

出版社名 光文社
出版年月 2011年7月
ISBNコード 978-4-334-03632-4
4-334-03632-5
税込価格 924円
頁数・縦 283P 18cm

商品内容

要旨

20万人とも言われる“治療の必要のない入院者”は、いかに生み出されたか?ノンフィクション作家である著者が、ある精神科病院の「長期療養型」病棟への入院体験をもとに、「社会的入院」の内実を初めて明るみに出す。そこには、東京オリンピックの頃から入院していた人も―。

目次

1章 四十年の病院暮らし(誤診
「開放病棟」という名の「閉鎖病棟」 ほか)
2章 三枚橋病院(精神病院の全開放と自由化
石川信義医師 ほか)
3章 精神障害者は「危険な存在」なのか?(「治療」ではなく「隔離」という向き合い方
ライシャワー事件 ほか)
4章 隔離から一転、開放化へ(欧米における精神病者の扱い
三つの受難の時代 ほか)
5章 関係性の場をどう作るか(聖なる狂気
混雑する日に来る患者さん)

おすすめコメント

社会的入院」とは、「本来の治療目的で病院に入院しているのではなく、治療の必要がなくなったにもかかわらず、生活条件が整っていないために長期入院を続けている状態、またはその状態の患者のこと」を意味する。元々は高齢入院者を指す用語だったが、いつしか精神病院における長期入院者にその意味が転化されたという。厚生労働省の推計では、その数、七万二千人。しかし、これは各病院の主治医の主観によるもので、二十万人に及ぶのではないかという調査結果もある。ノンフィクション作家である著者が、ある精神科病院の「長期療養型」病棟への入院体験をもとに、「社会的入院」の内実を初めて明るみに出す。そこには、東京オリンピックの頃から入院していた人も――。

著者紹介

織田 淳太郎 (オダ ジュンタロウ)  
1957年北海道生まれ。ノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)