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寺社勢力の中世 無縁・有縁・移民

ちくま新書 734

出版社名 筑摩書房
出版年月 2008年8月
ISBNコード 978-4-480-06435-6
4-480-06435-4
税込価格 924円
頁数・縦 254P 18cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 東京堂書店 神田神保町店より

    芸術、軍事、経済、技術、あらゆる面で「寺社勢力」が中世社会の中心であった! 国家とは異なる、弱肉強食だが自由な社会空間として寺院仏閣が存在し人々が生きていた。歴史学者でない素人からするとまさに目からウロコの血沸き肉躍る中世論であり、史料から当時の社会を浮き彫りにする歴史学の醍醐味も味わえる快著である。

    (2012年4月17日)

商品内容

要旨

日本文明の大半は中世の寺院にその源を持つ。最先端の枝術、軍事力、経済力など、中世寺社勢力の強大さは幕府や朝廷を凌駕するものだ。しかも、この寺社世界は、国家の論理、有縁の絆を断ち切る「無縁の場」であった。ここに流れ込む移民たちは、自由を享受したかもしれないが、そこは弱肉強食のジャングルでもあったのだ。リアルタイムの史料だけを使って、中世日本を生々しく再現する。

目次

序章 無縁所―駆込寺と難民
1章 叡山門前としての京
2章 境内都市の時代
3章 無縁所とは何か
4章 無縁VS.有縁
終章 中世の終わり

著者紹介

伊藤 正敏 (イトウ マサトシ)  
1955年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。思想家・中世史研究家。一乗谷朝倉氏遺跡調査研究所文化財調査員、文化庁記念物課技官、長岡造形大学教授などを歴任。現在は研究・執筆活動に専念している。文献史学、考古学、文化財保護行政などをフィールドとしている。研究対象は日本村落史と中世寺社勢力論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)