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昭和戦前期の政党政治 二大政党制はなぜ挫折したのか

ちくま新書 983

出版社名 筑摩書房
出版年月 2012年10月
ISBNコード 978-4-480-06687-9
4-480-06687-X
税込価格 990円
頁数・縦 302P 18cm

商品内容

要旨

男子普通選挙とともに訪れた本格的政党政治の時代は、わずか8年で終焉を迎えた。待望久しかった政党政治が瞬く間に信頼を失い、逆にそれほど信望の厚くなかった軍部が急に支持されるようになったのはなぜか。宮中やメディアといった議会外の存在、大衆社会下におけるシンボルとしての天皇、二大政党による行き過ぎた地方支配など、従来の政治史研究では見過ごされてきた歴史社会学的要因を追究する。現代日本の劇場型政治と二大政党制混迷の原型を、昭和戦前期に探る試み。

目次

第1章 護憲三派と政党政治の新生―政友会の分裂から第二次加藤高明内閣まで
第2章 「劇場型政治」の開始―第一次若槻礼次郎内閣
第3章 天皇・非政党勢力・メディア―田中義一内閣
第4章 ロンドン軍縮会議という岐路―浜口雄幸内閣
第5章 満州事変と政党政治の危機―第二次若槻内閣
第6章 政党政治の終焉―犬養毅内閣

おすすめコメント

政友会・民政党の二大政党制はなぜ自壊したのか。軍部台頭の真の原因を探りつつ、大衆政治・劇場型政治が誕生した戦前期に、現代二大政党制の混迷の原型を探る。

著者紹介

筒井 清忠 (ツツイ キヨタダ)  
1948年生まれ。帝京大学文学部日本文化学科教授・学科長。東京財団上席研究員。京都大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程単位修得退学(文学博士)ののち、京都大学文学部教授などを経て、現職。専門は日本近現代史、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)