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天皇と右翼・左翼 日本近現代史の隠された対立構造

ちくま新書 1482

出版社名 筑摩書房
出版年月 2020年3月
ISBNコード 978-4-480-07304-4
4-480-07304-3
税込価格 1,100円
頁数・縦 347P 18cm

商品内容

要旨

近現代日本を動かしてきたのは、幕末以来の天皇家と伏見宮系皇族(旧宮家)の対立と裏社会の暗闘である。対米戦争へ主導したのは反英米的な軍・伏見宮系皇族・一部の長州閥有力者で、彼ら右派は昭和二十年八月十五日の宮城事件、三島事件など数多く事件を起こし、潜在的に反(昭和)天皇だった。昭和天皇・貞明皇后は左派勢力と個人的につながり、親天皇=保守=右翼ではなかったのだ。従来の右翼・左翼観を打ち破り、近現代日本の支配層における対立構造を天皇を軸に描き直す。

目次

はじめに―昭和天皇は「右」と近かったのか?
1 揺れ動く「右翼」と「左翼」(本来の右翼・左翼概念が適用できない戦前日本
後藤新平人脈と天皇家
朝日新聞社と保守本流)
2 天皇家vs.伏見宮系皇族・「右翼」(貞明皇后vs.久迩宮家―倒幕派と公武合体派の確執1
昭和天皇vs.伏見宮系皇族軍人―倒幕派と公武合体派の確執2
天皇制はなぜ残ったのか―「右翼」「左翼」双方の誤解
六〇年安保―天皇・田中清玄・ブントvs.岸信介・共産党・社会党
「左右」連合の諸相)

著者紹介

駄場 裕司 (ダバ ヒロシ)  
1964年東京生まれ。東京大学文学部(社会学)、朝日新聞記者、東京大学大学院人文社会系研究科修士課程を経て、広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。博士(学術)。現在は著述家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)