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心と響き合う読書案内

PHP新書 578

出版社名 PHP研究所
出版年月 2009年3月
ISBNコード 978-4-569-70509-5
4-569-70509-X
税込価格 924円
頁数・縦 317P 18cm

商品内容

要旨

人間が虫になることよりも、さらに不気味な不条理を描いている『変身』(カフカ)。言葉では書けないことを言葉で書いた『風の歌を聴け』(村上春樹)。「自分のために詠まれたのでは」と思える歌が必ずある『万葉集』…。小川洋子さんと一緒に、文学の喜びを分かち合いませんか?本書では未来に残したい文学遺産を52編紹介します。若い方にとっては最高の文学入門。「本の虫」を自認する方にとっては、新たな発見が必ずある作品論です。人気のFM番組「Melodious Library」、待望の書籍化。

目次

第1章 春の読書案内(『わたしと小鳥とすずと』金子みすゞ―一個人の感情を越えた寂しさ、切なさ
『ながい旅』大岡昇平―謝罪する時にこそ、人間の本質があらわれる ほか)
第2章 夏の読書案内(『変身』カフカ―人間が虫になる不条理よりも不気味なもの
『父の帽子』森茉莉―父に溺愛された娘の自由自在な精神 ほか)
第3章 秋の読書案内(「ジョゼと虎と魚たち」田辺聖子―男の子なら愛さないではいられないジョゼの女心
『星の王子さま』サン・テグジュペリ―肝心なことはいつでも心の中にある ほか)
第4章 冬の読書案内(『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド―絶望という一点にのみ突き進んでゆく悲劇
『冬の犬』アリステア・マクラウド―厳寒の島に暮らす少年と犬の別れを、淡々と描く ほか)

おすすめコメント

若い方には、最高のブックガイド。「本の虫」の方には、小説家による心に響く作品論。」万葉集」から」モモ」まで52作を紹介。

著者紹介

小川 洋子 (オガワ ヨウコ)  
1962年、岡山県生まれ。早稲田大学文学部文芸科卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で第7回海燕新人文学賞、91年『妊娠カレンダー』(文春文庫)で第104回芥川賞を受賞。2004年『博士の愛した数式』(新潮文庫)が第55回読売文学賞、第1回本屋大賞を受賞。他の主な作品に『ブラフマンの埋葬』(講談社文庫、2004年第32回泉鏡花文学賞)、『ミーナの行進』(中央公論新社、06年第42回谷崎潤一郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)