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古代の技術を知れば、『日本書紀』の謎が解ける

PHP新書 1115

出版社名 PHP研究所
出版年月 2017年10月
ISBNコード 978-4-569-83713-0
4-569-83713-1
税込価格 968円
頁数・縦 260P 18cm

商品内容

要旨

日本最初の正史である『日本書紀』には頻繁に軍隊の派遣がある。当時の交通の技術を考えれば、特に冬季における軍隊の移動が難しいことは明白であるにも拘わらず、なぜ冬場の行軍の記述が数多くあるのだろうか?また、対馬で二世紀ごろから海の安全を祈る太占やアマテラスの信仰が行われていたこと、そして、出雲や丹後が交易で栄えていたことに、『日本書紀』はなぜ触れていないのか?対馬、壱岐、丹後、敦賀など現地を訪れ、技術者の視点で先入観を排して分析すると、『日本書紀』の実質的な編纂者である藤原氏の深謀が明らかになった。古代史研究の盲点を突く意欲作。

目次

序章 技術屋の見方と八つのお願いごと
第1章 対馬はなぜ泡の国とされたのか
第2章 海路でつながる壱岐、沖ノ島の神々
第3章 神功皇后の九州遠征―奪われた九州の遺産
第4章 「倭の五王」の国・出雲王国
第5章 神武東征―国威発揚と国土荘園化
第6章 虚構から現実の歴史に―継体天皇の淀川凱旋
第7章 隠され、無視され続けた古代海洋王国群
第8章 解けた巨大古墳群の謎―百舌鳥・古市古墳群考察
第9章 『日本書紀』の呪縛を解く

おすすめコメント

正史である『日本書紀』には、なぜ日本海に確実に存在していた海洋王国に関する記述がないのか? 技術者が藤原氏の企みを読み解く。

著者紹介

長野 正孝 (ナガノ マサタカ)  
1945年生まれ。1968年名古屋大学工学部卒業。工学博士。元国土交通省港湾技術研究所部長、元武蔵工業大学客員教授。専門は水辺の観光、防災。公務員時代は広島港、鹿島港や「第二パナマ運河」などの計画・建造に従事。ライフワークは海洋史、土木史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)