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ツェラーンもしくは狂気のフローラ 抒情詩のアレゴレーゼ

出版社名 未来社
出版年月 2002年3月
ISBNコード 978-4-624-61036-4
4-624-61036-9
税込価格 3,080円
頁数・縦 217P 20cm

商品内容

要旨

「アウシュヴィッツ」という歴史の災厄をくぐり抜け、1970年にセーヌ川で自死した、戦後最大のドイツ語ユダヤ詩人、パウル・ツェラーン。その難解な詩作品には、死者からの呼びかけとともに、植物、とりわけ花の名称が頻出する。ベンヤミンの寓意的読解(アレゴレーゼ)に依拠しつつ、植物分類学とも言うべき狂気に満ちたツェラーンの詩学を、独自の自然誌の試みとして読み解く。当代随一の詩の読み手による、類を見ない画期的な論考。

目次

自然史と自然誌のはざまに
死の香り・死者の声
人々と書物が生きていた土地
同定・否定・変容
遍在する眼差
根をめぐる想念
抒情詩のアレゴレーゼ
植物分類表

出版社・メーカーコメント

アウシュヴィッツという歴史の災厄をくぐり抜け、1970年にセーヌ川で自死した、戦後最大のドイツ語詩人、パウル・ツェラーン。その難解な詩作品には、死者からの呼びかけとともに、植物、とりわけ花の名称が頻出する。ベンヤミンの寓意的読解(アレゴレーゼ)に依拠しつつ、植物分類学とも言うべき狂気に満ちたツェラーンの詩学を、「自然の美的形象を死にいたらしめる」独自の自然誌の試みとして読み解く、画期的な論考。

著者紹介

平野 嘉彦 (ヒラノ ヨシヒコ)  
1947年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。京都大学教授を経て、現在東京大学文学部教授。研究分野は、近代ドイツ抒情詩・東欧、中欧におけるドイツ語文学・フランクフルト学派の文学、芸術理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)