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カツオの古代学 和食文化の源流をたどる

出版社名 吉川弘文館
出版年月 2024年6月
ISBNコード 978-4-642-04683-1
4-642-04683-6
税込価格 3,520円
頁数・縦 291P 22cm

商品内容

要旨

和食に欠かせないカツオ。古代には税として駿河・伊豆から都に運ばれたが、保存加工法は謎が多い。土器や木簡などを再検証し、最新の科学技術による分析で古代の調理法を再現。今なお続くカツオ文化の基層に迫る。

目次

1 文献史料からみた古代のカツオ(日本列島とカツオ
『延喜式』からみた堅魚製品)
2 考古資料からみたカツオ(堝形土器とカツオ加工―沼津市域での出土事例から
古代駿河・伊豆地方における土師器堝の展開とその特質
古代におけるカツオ漁の再検討―駿河湾沿岸からの視点
堝形土器の考古生化学的分析からわかること
駿豆産の須恵器長頸瓶と「堅魚煎汁の容器」節
須恵器壺Gとはどのような容器か?)
3 古代の堅魚製品再現への挑戦(古代堅魚製品の再現実験―「荒堅魚」と「煮堅魚」
塩カツオ漬け汁の微生物学的検査からみた塩カツオの保存性
カツオ煮汁のコゲ分析からの起源類推アプローチ
鰹色利の保存性と壺G
鰹色利の粘性)
4 特別寄稿(田子地区に伝わる潮鰹づくり)
5 カツオの古代学―シンポジウム総合討論(古代の保存・加工法と食し方
加工法とさまざまな矛盾点
堝形土器でカツオを煮たのか
壺Gは鰹魚煎汁を運ぶ容器だったのか
二つの土器と今後の課題)

出版社・メーカーコメント

出汁(だし)として日本の伝統的な食文化であるカツオ。奈良・平安時代、駿河・伊豆産のカツオは税として遠く都まで運ばれたが、長距離移動を可能にした保存加工法には謎が多い。調理・運搬用の土器や木簡など考古・文献史料を多角的に検証し、さらに最新の科学技術によるデータ分析で古代の調理法を再現実験。今なお受け継がれるカツオ文化の基層に迫る。