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『こち亀』社会論 超一級の文化史料を読み解く

出版社名 イースト・プレス
出版年月 2020年9月
ISBNコード 978-4-7816-1918-7
4-7816-1918-5
税込価格 1,870円
頁数・縦 359P 19cm

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要旨

漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称『こち亀』は、40年に渡り連載を続け、コミックスの200巻という数字はギネス世界記録に認定されている。その間、人気が衰えることはなく、まさしく「国民的ギャグ漫画」と言って差し支えないだろう。そしてこの作品は、40年間の日本の世相を如実に反映している。本書では、「週刊少年ジャンプ」誌上で1976(昭和51)年から2016年まで連載された、秋本治氏による漫画作品『こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)』を、時代時代の社会情勢や大衆の意識を描いた「文化史料」と捉え、経済、テクノロジー、ビジネス、サブカルチャーなどとの関わりを論じている。『こち亀』の主人公、東京・下町の警察官である両津勘吉は、破天荒かつ型破り、新しもの好きで飽きっぽい性格。アイデアマンであり、一流の起業家でもある(失敗はするが)。そしてその行動や発言には、描かれた当時の“今”が写し出されているのだという。著者は、1974年生まれの編集者/ライター。キネマ旬報社でDVD業界誌編集長、書籍編集者を経て、2013年よりフリー。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年10月28日]

商品内容

要旨

庶民の金回り、地価変動と田舎ディス、テクノロジー信奉とガジェットの変遷、サブカルチャーの地位と文化系ヒエラルキー、ビジネス・アイデアとハック思考、漫画的表現とポリティカル・コレクトネス…大衆社会を定点観測し続けた連載40年の偉業から昭和〜平成日本の歩みを追う。

目次

第0章 「浮世絵」としての『こち亀』
第1章 庶民目線の生活と経済
第2章 住宅と都市論からみる東京の昭和・平成史
第3章 『こち亀』が添い寝した技術立国ニッポン
第4章 逸脱者を嗤え
第5章 文化教養リテラシー植え付け装置
第6章 ビジネスの教科書
第7章 ポリティカル・コレクトネス考
第8章 『こち亀』とはなんだったのか

著者紹介

稲田 豊史 (イナダ トヨシ)  
1974年、愛知県生まれ。編集者/ライター。キネマ旬報社でDVD業界誌編集長、書籍編集者を経て、2013年よりフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)