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満洲スポーツ史 帝国日本と東アジアスポーツ交流圏の形成

出版社名 青弓社
出版年月 2024年1月
ISBNコード 978-4-7872-2101-8
4-7872-2101-9
税込価格 5,060円
頁数・縦 374P 21cm

商品内容

要旨

多様な民族が交差した満洲で、スポーツはどのように実践され、どんな役割を果たしていたのか。企業スポーツ、女子スポーツ、朝鮮人や台湾人のアスリートなどに焦点を当てて、「労働」「民族」「移動」「国際関係」という視点から満洲のスポーツの諸相を明らかにする。

目次

満洲スポーツの歩み
第1部 労働と定着(バレーボールの歴史において満洲はいかなる意味をもつのか―競技・レクリエーション・能率増進
在満日本人の女子スポーツ―婦人の健康問題
一九四〇年前後の満洲における企業スポーツ―満洲電業の事例)
第2部 民族の移動と統治(満洲における在満朝鮮人のスポーツ活動
満洲の台湾人選手―張星賢と柯子彰
「満洲国」の誕生と満洲建国体操―体操による「満洲国民」創出の試み)
第3部 組織化と「国際」関係(「満洲国」の武道界―満洲帝国武道会の成立と展開を中心に
「満洲国」スポーツ界と明治神宮大会
「満洲国」とナショナルチーム)

出版社・メーカーコメント

スポーツは近代以降、国民や文化を統合する役割を果たす一方で、身体を鍛える手段として、あるいは国民を養成する手段として、はたまた娯楽として人々の生活に根づいていった。1932年に成立して、日本人、中国人、朝鮮人、ロシア人、モンゴル人など、多様な民族が交差した満洲国では、どのようにスポーツが実践され、どんな役割を果たしていたのか。企業スポーツ、女子スポーツ、朝鮮人や台湾人のアスリート、武道界、明治神宮大会やオリンピックなど各種競技会をめぐる動きに光を当て、満洲と内地・中国・台湾・朝鮮の各地域との力学も視野に入れながら、「労働」「民族」「移動」「国際関係」という視点から満洲のスポーツの諸相を明らかにする。帝国日本の外縁に位置し、資料の制約から研究が進んでこなかった満洲のスポーツの実態を歴史学や社会学、人類学などの学際的な視点から検証する。満洲スポーツ史から帝国日本や東アジアの近代史を描き出す貴重なプロジェクトの成果。

著者紹介

高嶋 航 (タカシマ コウ)  
1970年生まれ。早稲田大学スポーツ科学学術院教授。専攻はスポーツ史、東洋史
佐々木 浩雄 (ササキ ヒロオ)  
1975年生まれ。龍谷大学文学部教授。専攻は体育史、スポーツ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)