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BLマンガの表現史 少年愛からボーイズラブジャンルへ

出版社名 青弓社
出版年月 2025年2月
ISBNコード 978-4-7872-3552-7
4-7872-3552-4
税込価格 2,640円
頁数・縦 254P 21cm

商品内容

要旨

少年愛から呼称を変えながら連綿と受け継がれてきた「男性キャラクター同士の恋愛やセックスを軸にする物語」は、どのようにBLへと至ったのか。一九七〇年から二〇〇〇年までに商業ベースで出版されたマンガ二千八百七十三作品の表現を数量的に分析し、時期ごとの特徴を浮き彫りにする。

目次

はじめに “男×男”マンガの誕生と変化を考えるために
BLマンガというジャンル
第1部 変化を捉える―“男×男”マンガの通時性(ストーリーの数量的分析
キャラクターの数量的分析
カップルの数量的分析
セックスシーンの数量的分析)
第2部 時代の特徴を捉える―“男×男”マンガの共時性(“男×男”マンガの誕生―少年愛期
“男×男”マンガの成長―JUNE/耽美期
“男×男”マンガの転換―プレ・ボーイズラブ期
“男×男”マンガのジャンルの形成―ボーイズラブ期)
おわりに BLジャンルができるまで、できてから

出版社・メーカーコメント

少年愛の時代から呼称を変えながら50年以上受け継がれてきた「男性キャラクター同士の恋愛やセックスを軸にする物語」は、巨大なメディア産業の一翼を担うBLへとどのように至ったのか。ポピュラー文化の一つのジャンルとして確立する過程で、表現の型やお約束はどう変遷してきたのか。そもそも、BLをBLたらしめるものとは何なのか。1970年から2000年に商業ベースで刊行された2,873作品を幅広く数量的に分析して、時期ごとの特徴を浮き彫りにする。とりわけ、ストーリーやキャラクター、カップル、セックスシーンの特徴を比較して、ジャンル総体の傾向を分析する。そのうえで、その背後にある女性を抑圧する社会規範との関連を捉える。「悲劇から恋の成就というハッピーエンドへ」「女性的な美しさから男性のかわいさへ」などのジャンルの変化を実証的に明らかにして、女性たちが時代ごとの厳しい現実を生き延びるために紡ぎ出してきた表現のダイナミックな歴史をたどる。

著者紹介

西原 麻里 (ニシハラ マリ)  
1984年、佐賀県生まれ。跡見学園女子大学文学部准教授。専攻は社会学、マンガをはじめとするメディア文化研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)