• 本

武士道 現代語で読む最高の名著

知的生きかた文庫

出版社名 三笠書房
出版年月 1993年2月
ISBNコード 978-4-8379-0563-9
4-8379-0563-3
税込価格 792円
頁数・縦 244P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 最近、保守系の論壇では、この『武士道』という言葉をよく見かけるようになった。日本人のアイデンティティの拠り所として、再評価の動きが急である。著者の新渡戸稲造は本書を著すきっかけとなった出来事について次のように述べている。ベルギーの著名な法学者の家で歓待を受けた折、会話が宗教の話題におよび、「宗教がないとは。いったいあなたがたはどのようにして子孫に道徳教育を授けるのですか。」と質問され愕然としたという。そのことについて、妻と質疑応答を繰り返した末、この著作は生まれたという。著者は幕末の生まれであるから、封建時代の武士の教育を受けて育った。道徳とは人から躾けられて身に付くものである。当時を振り返ると、読書子の子ども時代にはしっかり授業があった。また、親から与えられた日本の偉人伝記の読み物が、幼い心にとっても尊敬と感動の心を育ててくれたように思う。いま、この著作が見直されているのも、裏返せば道徳心の継承が無くなりつつある実態を反映したものであるといえ、いまさらながら恐ろしい時代になったものだと思う。(のり)

    (2008年1月6日)

商品内容

要旨

武士道の光り輝く最高の支柱である「義」、人の上に立つための「仁」、試練に耐えるための「名誉」―本書は、強靭な精神力を生んだ武士道の本質を見事に解き明かしている。武士は何を学び、どう己を磨いたか、これを知ることはすべての現代人にとって重要である。英文で書かれ、欧米人に大反響を巻き起こした最高の名著を、奈良本辰也が、平易な文体で新訳。

目次

武士道とは何か
武士道の源をさぐる
「義」―武士道の光り輝く最高の支柱
「勇」―いかにして肚を錬磨するか
「仁」―人の上に立つ条件とは何か
「礼」―人とともに喜び、人とともに泣けるか
「誠」―なぜ「武士に二言はない」のか?
「名誉」―苦痛と試練に耐えるために
「忠義」―人は何のために死ねるか
武士は何を学び、どう己を磨いたか〔ほか〕

おすすめコメント

大ベストセラー『国家の品格』著者、藤原正彦先生推薦!「【武士道】とは、ハラキリや戦争とは無縁のものである。国にも個人にも【背骨】が必要だ。この本には、日本再生のヒント、いや、世界再生のヒント、指針が随所に示されている。」――藤原正彦