大学時代、電車で痴漢に遭遇したところを助けられたのをきっかけに、本間は同級生の蓮見と恋に堕ちた。本間は弁護士に、蓮見は警察官に、社会に出て以降も永遠につづくと信じて疑わなかった蜜月。けれど、はじめての、そして生涯ただひとりの相手と定めた恋は、ある事件をきっかけに儚くも壊れてしまう。それから七年。いまや事務所を構えるほどの弁護士となった本間は、依頼人が巻き込まれた殺人事件を捜査する刑事のなかに蓮見の姿を見つけ―。